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もがみ型護衛艦ゾクゾク登場! 4番手「みくま」竣工 なぜ甲板に浮輪もロープも一切ナシ!?

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年2隻ペースで就役しているもがみ型護衛艦。これまでにない「FFM」という艦種分類とステルス性を追求した外観から海上自衛隊の新時代を象徴する艦となりつつあります。この新鋭艦、さらなるバージョンアップが計画されている模様です。

「もがみ」型4番手 新鋭護衛艦「みくま」の実力は

 海上自衛隊への導入が急ピッチで進んでいる新鋭、もがみ型護衛艦の4番艦「みくま」が2023年3月7日、建造ヤードの三菱重工業長崎造船所(長崎県長崎市)で竣工し、防衛省へ引き渡されました。

 配備先は昨年12月に竣工した3番艦「のしろ」と同様、海上自衛隊佐世保基地に所在する第13護衛隊になります。式典では、三菱重工と防衛省のあいだで引渡書と受領書の授受が行われたのち、既存の三菱重工の社旗が降ろされ、新たに自衛艦旗が「みくま」艦尾に掲揚されました。

Large 221216 nosiro 012022年12月に竣工した、もがみ型護衛艦の3番艦「のしろ」(深水千翔撮影)。

 もがみ型はコンパクト化、省人化、多機能化の3つをコンセプトにした新しいタイプの護衛艦として計画され、従来のDD(汎用護衛艦)やDDG(ミサイル護衛艦)などに対してFFMと呼ばれています。

「FF」とは比較的小型の軍艦を指すフリゲートを意味する艦種記号で、それに多用途を意味する「Multi-purpose」と、機雷戦を意味する「Mine-warfare」、その両方の性格を示すために「M」を組み合わせているため、一部メディアなどでは「多機能護衛艦」などと訳されています。

 ゆえに基準排水量は3900トン、全長は133mと小柄な船体ながら、日本周辺海域の防衛警備や海上交通の安全確保、国際平和協力活動といった多様な任務を機動的にこなせるよう、相応の装備を艦内に詰め込んでいます。

 なお省力化を目指し、乗員は約90人と少なめ。これについては、各種コンソールを集約した統合ブリッジシステムや1人で出入港が行えるシステム操艦装置の採用、円形のモニターに囲まれ機関制御から武器管制、ソナー、操艦などを集約したCIC(戦闘指揮所)の設置など、艦のオペレーションについて徹底的に省人化を図ることで達成しています。

徹底的にステルス性を追求!

 また前述したように、機雷戦にも対応可能な能力が付与されたことで、従来の護衛艦にはなかった装備も各種備えており、たとえば対機雷戦ソナーシステム(OQQ-11)に加えて、USV(水上無人機)とUUV(無人水中航走体)の運用能力も持っています。同艦で採用される無人機雷排除システムでは、この機雷捜索用UUV「OZZ-5」とUSV、そしてEMD(自走式機雷処分用弾薬)を組み合わせることで、機雷が敷設された危険な海域に入らずとも機雷処理が可能になっています。

Large 230307 ffm 0312023年3月7日、三菱重工業長崎造船所で竣工し、海上自衛隊に引き渡された最新護衛艦「みくま」(画像:海上自衛隊)。

 喫水線下には護衛艦として初めてサイドスラスターが装備されており、タグボートの手配が難しい地域や、喫水が浅くこれまで入港できなかった港でも、自力で接岸できるようになりました。

 船体はレーダー反射面積(RCS)を抑えた高いステルス性を持つデザインとなっており、複合通信空中線NORA-50(United Complex Radio Antenna)、通称「ユニコーン」を含む独特な艦上構造物と共に外観上の特徴となっています。

 艦首側の甲板を見るとステルス性をより高めるため、浮き輪や各種スイッチ、ホース、揚錨機、係留索といったものが一切、置かれていません。係船作業で使用する機器は全て1層下の錨甲板に置かれ、艦内から離接岸作業を行えるようになっています。

 スライディング・パッドアイ(洋上補給装置の一種)も艦内に収められるよう、昇降式のものを採用するほどの徹底ぶりで、ヘリコプター甲板を囲むように設けられている転落防止用の起倒式の手摺りも、あえて金属製の板状のものになっています。17式艦対艦誘導弾の発射筒や3連装魚雷発射管といった装備もむき出しのままだとステルス性を損なうため、構造物に覆われた状態で設置されています。

見直されるか? 同一艦型22隻の調達計画

 1番艦「もがみ」は4月28日に三菱重工業長崎造船所で、2番艦「くまの」は3月22日に三菱重工マリタイムシステムズで竣工し、両艦とも掃海隊群の直轄艦として横須賀基地に配備されました。一方で、続く3番艦「のしろ」は12月15日に、そして4番艦「みくま」が三菱重工長崎造船所で防衛省に引き渡され、冒頭に記したように海上自衛隊佐世保基地に所在する第13護衛隊に配備されています。

Large 230307 ffm 03防衛装備庁で現在研究中のUSVの模型(深水千翔撮影)。

 2023年3月現在、5番艦「やはぎ」と6番艦「あがの」についても進水済みで、それ以降も年間2隻ベースで就役する計画です。そのため、今後も舞鶴などを拠点とする護衛隊への配備が進んでいくことが見込まれます。直近では2022年度の防衛省予算で9番艦と10番艦の建造費用として1103億円が計上されています。

 なお、6番艦の「あがの」までは後日装備とされていたVLS(垂直発射装置)について、2021年度補正予算で2隻分の取得費用(84億円)が計上されており、これを受け7番艦と8番艦から装備される模様です。

 防衛省ではFFMを計22隻整備する計画を立てていますが、防衛装備庁が1月に2024年度以降に建造契約を締結することを想定した「新型FFMの企画提案」を公募していることから、13隻目以降については「もがみ」型とは別の艦型になりそうです。そう言った観点から、今後もFFMの動向については当分、目が離せそうにありません。

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