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京急の「500両超え主力車両」に新バージョンがまた増えた! 新世代の銀色1000形、実際に見ると何が違う?

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車体が大きく変わった1702編成

 京急電鉄で、新しい形態の1000形電車が登場し、2026年2月10日に営業運転を開始しました。

Large figure1 gallery142026年2月に営業運転を開始した京急1000形電車の新バージョン1702編成(柴田東吾撮影)

 1000形は、2002(平成14)年から製造が続いており、今では500両を超す京急の主力車両です。ただ、改良がその都度加えられた結果、同じ1000形でも製造年度によって外観や搭載機器に違いがあります。

 当初の1000形はアルミ合金製の車体で、車体は塗装されていました。しかし、2007(平成19)年に登場した6次車から車体はステンレス製に変わり、前面を除いて塗装をやめて銀色の車体となったことで、当時の京急ファンを驚かせました。

 2016(平成28)年にはフルラッピングの1000形が登場しました。車体側面全体にフィルムを施し、塗装に近い姿となりました。さらに、2017(平成29)年末登場の車両からはステンレス車体でも再び塗装するようになり、「京急らしさ」を取り戻した経緯があります。

 今回登場した1000形の1702編成は、前面を除いて車体の塗装をやめたことが大きな特徴で、6次車と同じ銀色となりました。しかし、6次車の頃の製造方法や前面のデザインとは異なるため、新しい形態となりました。

 1000形は製造年度により、先頭車の乗務員室脇に窓がある車両と、ない車両があります。当初は窓がありましたが、ステンレス製車体に移行した6次車から一旦窓がなくなりました。

 しかし、L/C腰掛(ロングシートとクロスシートを切り替えられる座席)を備えた1000形1890番台は、乗務員室の隣に縦長の窓が復活。この窓は、2023年に登場した8両編成の1701編成と6両編成の1501編成にも引き継がれましたが、今回登場した1702編成では再び廃止されています。

車体の製造方法を変更

 1000形は東急車輛と後継の総合車両製作所横浜事業所、川崎重工と後継の川崎車両で製造されています。総合車両製作所で製造されたステンレス車両は「サスティナ(sustina)」というブランド名があり、車内にも表示されています。

 今回登場した1702編成は、車体の製造方法を変更した新仕様のサスティナです。

 ステンレス製の車体は、ステンレスの部材を溶接して組み立てています。方法としては、抵抗スポット溶接が多く用いられてきました。スポット溶接は、2枚の板を重ね合わせ、これを電極で挟んで大電流を流し、熱を発生させて溶接する方法です。これにより、スポット痕や圧痕と呼ばれる丸い溶接の跡が残ります。

 近年のサスティナ車両は、スポット溶接に代わってレーザ溶接の箇所が増えています。今回登場した1702編成も、次世代のサスティナ車両としてレーザ溶接の適用範囲が増えたことが特徴です。レーザ溶接の採用により、溶接の際に生じる熱変形が小さくなり製作精度が上がっています。また、丸いスポット痕がなく、見栄えが良いのも特徴です。

 一例として、「吹寄」と呼ばれる窓の脇の部分は、車体の内側から補強の板が溶接されています。この部分は従来、スポット溶接が多く用いられていました。しかし、1702編成はレーザ溶接が多用され、スポット溶接は減っています。

 近年のステンレス製車体の車両は、スポット溶接を多用していても、溶接自体の工夫で跡が目立たなくなっています。1702編成も、遠目では溶接の跡は分かりにくく、照明の反射を利用して、ようやく溶接跡が目立つような撮影ができるといった具合です。

 1000形は、車内の内装や走行機器に違いがあるのも特色です。しかし、1702編成は2023年製の1701編成と大きな違いは見られません。「顔」も1701編成と同じですし、大形化された側面の行先表示器も引き継がれています。

 なお、1702編成に続いて1703編成も総合車両製作所で製造され、2025年度の車両として8両編成2本が揃う予定です。

 今後、1702編成で採用された車体の製作方法が他社の車両にも波及するのかもしれません。

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