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日本代表の最難関に? 韓国を追い詰めたキルギス代表、前回対戦で不在の2人がキーマンに

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キルギス代表のミルラン・ムルザエフ【写真:Getty Images】
キルギス代表のミルラン・ムルザエフ【写真:Getty Images】

日本代表は14日、2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選の第4戦でキルギス代表と対戦する。FIFAランキング97位と格下のキルギスとは、昨年11月に対戦して4-0と大勝している。しかし、キルギスには前回対戦では出場していなかった2人のキーマンが存在する。(取材・文:河治良幸【キルギス】)

「同じ監督の中で戦術浸透を深めている」

日本代表は14日、2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選の第4戦でキルギス代表と対戦する。FIFAランキング97位と格下のキルギスとは、昨年11月に対戦して4-0と大勝している。しかし、キルギスには前回対戦では出場していなかった2人のキーマンが存在する。(取材・文:河治良幸【キルギス】)
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 森保一監督が率いる日本代表はアウェイでキルギスと対戦する。カタールワールドカップ・アジア2次予選ではミャンマー戦、タジキスタン戦に続く3試合目のアウェイで、ここで勝利すれば4連勝で前半戦を折り返し、来年は4試合のうち3試合がホーム(残るアウェイは3月のモンゴル戦)という状況で、2次予選突破に大きく前進する。

 ただし、短い準備期間でいきなり公式戦、しかもアウェイとなる今回のキルギス戦は2次予選で最も勝利が難しい試合と見ている。タジキスタン戦の人工芝も厄介だったが、キルギス戦の試合会場はかなり芝がはげていて、一見綺麗な緑の場所は実は芝ではなくクローバーだったりする。しかも、キルギスはタジキスタン以上にフィジカルを押し出してくる上に、ロシア人のアレクサンドル・クレスティニン監督はチームに組織的な規律を植え付けている。

 森保監督は「同じ監督の中で戦術浸透を深めていきながら、よりいい選手が出てきている」と警戒する。

「競争の中で監督が選手を育てているなと、成長させているなと思っています。直近もウズベキスタンと試合してますし、ウズベキスタンは非常に強いチームですし、かなり強度の高い試合を持って我々の試合に準備してるということで、我々とも強度の高い試合になるということを覚悟して準備しなければいけない」

アジアカップで強豪国を苦しめたキルギス

 少なくとも昨年のホームで4-0と完勝したチームとは違っているという認識で試合に臨む必要がある。アジアカップで大会全体を観ていたファンなら、彼らが韓国や中国を1点差に追い詰めた試合、そして延長戦の末2-3と敗れたものの、当時ザッケローニ監督が率いていた開催国のUAEと大接戦を演じたラウンド16の試合を覚えている人もいるだろう。

 しかも、あの試合ではチームの象徴的な存在であるセンターバックのヴァレリー・キチンがいなかった。この選手がいるいないではまったく違ってくる。ベラルーシの名門ディナモ・ミンスクでプレーするキチンは本職が左サイドバックであり、左足を自在に操りながらタイミングよく相手陣内の攻撃にも絡んでくる。

 おそらく日本が長くボールを持つ展開にはなるが、90分の中でキルギスが最終ラインからビルドアップする時間帯は必ずある。そこで少しでも前線からの守備で隙を与えると、縦の正確なパスを前線に付けてきたり、サイドに展開してから嫌らしいタイミングで前に出てくるので、最終ラインの選手ながら攻撃面でも一番気をつけなくてはいけない選手だ。

デュエルにも強いウィンガー

 そのキチンに加えて、昨年の日本戦ではもう一人のキープレーヤーを欠いていた。それが10番を背負うミルラン・ムルザエフだ。本職は右のウィンガーだが、攻撃センスが高く中央の2列目や1トップでもプレーできる。おまけに183cmの長身で、ロングボールを巡ってのデュエルにも強い。

 直前の情報では1トップのスタメン候補であるヴィタリー・ルクスに、練習中のアクシデントがあり、状態によってはムルザエフが1トップに構える可能性もある。その場合はドイツのヴィーデンブリュックというクラブでプレーするドイツ系の長身ヴィクトル・マイアーが右ウィングに入ると見られる。

 基本的には4-1-4-1のフォーメーションを用いる。“格上”である日本に対してどう入ってくるかは未知数だが、森保監督が「相手は死に物狂いで戦ってくると思いますので、そこで最初の球際の戦いであったり、切り替えのスピードで負けないように、上回っていけるように準備しなければいけない」と語るように、ホームチームならではの圧力はかなりかけてくるはず。

 そうしたチーム全体としての圧力に注意しながらボールを繋げるところは繋いでゲームの主導権を握って行くことが大事になる。その中でキチンとムルザエフという2人の選手に仕事をさせないように心がけて勝利につなげてもらいたい。

(取材・文:河治良幸)

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