猫に接する際に、懐いてほしいと考える人は多いと思います。しかし、多くの猫はマイペースで気まぐれといわれており、懐いてもらうのは簡単ではありません。では、どんな人が猫に好かれるのでしょうか。また、猫に懐いてもらうにはどうすればよいのでしょうか。動物看護師のfujimaruさんに教えていただきました。
体が大きくて声が低い人が苦手
Q.そもそも、猫に好かれる人と好かれない人は何が違うのでしょうか。
fujimaruさん「これは犬猫共通なのですが、体が大きくて声が低い人を怖がる傾向にあります。そのため、男性が苦手という子が多いです。加えて、一般的に女性が猫のお世話をするケースが多い傾向にあるので、『この人についていけばおなかを満たせるし、水も飲めるし、トイレもきれいにしてくれる』と信頼をおいて、女性に懐く子も多いですよ。
また、猫は自分の時間を大事にしたい子が多いので、子どもが元気よく近寄ってしまうと、避けてしまう可能性があります。それと同様に、子どもに限らず構い過ぎてしまう人も、繊細な子の場合は負担になる可能性があるんです」
Q.猫が人に好感を持つときはどのような行動をすることが多いのでしょうか。また、猫が人を嫌う場合については、いかがでしょうか。
fujimaruさん「猫が人に好感を持っているときは、猫自ら寄ってきて、頭をこすりつけてきたり、脚に尻尾を絡ませたり、ゴロゴロ鳴いたりします。猫はおなかが弱点なのですが、自らおなかを見せてくるのは好感を持っている証拠なんですよ。
一方、警戒している人に対しては、姿を見せなかったり、シャーと威嚇したり、毛を逆立てたり、かんできたり、耳を寝かせてイカ耳状態になったりします。隠れて出てこなくなるタイプの子と攻撃をするタイプの子に分かれますね」
Q.猫を飼っていてなかなか猫が懐いてくれない場合、どのような原因が考えられますか。懐いてくれるようになるには、どうすればよいのでしょうか。
fujimaruさん「猫は自分の時間が大切なので、猫がなかなか懐いてくれない場合、構い過ぎという可能性があります。また、猫は鼻が利くため、猫が嫌うにおいがついている可能性も。そして、先述のように、体が大きくて声が低い人は懐かれないケースもあります。
懐いてくれるようになるには、猫を見ずに自分の生活を優先した方が良いでしょう。そのうち猫の方から寄ってくるようになるので、結果として懐いてくれるようになります。どうしても構いたい場合には、目線を下げて、高めの声でゆっくり話してあげると良いですね。
また、保護猫の場合は、ケージに布団をかけてあげて猫のスペースを守りながら、徐々に猫のパーソナルスペースの範囲を広げてあげると良いでしょう」
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猫はマイペースな動物なので、あまり構い過ぎない方が良いことが分かりました。懐いてもらうには、かわいくて構いたくなる気持ちを少し抑えて、猫の方から寄ってきてくれるのを待ちましょう。甘えてもらうようになるには、徐々に信頼関係を構築していく必要があります。猫が好いている人に示す行動を取ってくれるのを楽しみに、猫のペースに合わせて近づけると良いですね。
オトナンサー編集部