【代赭色(たいしゃいろ)】とは、「くすんだ黄赤」とも言われるやや明るい茶色のことです。日本の伝統色である【代赭色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【代赭色(たいしゃいろ)】とは?
代赭色とは、「くすんだ黄赤」とも言われるやや明るい茶色のことです。
色の名前
代 赭 色
読み方
たいしゃいろ Taisya-iro
英語
yellowish brown, reddish brown
WEBカラーコード
#b14600
CMYK
C=0/M=75/Y=100/K=35
RGB
R=177/G=70/B=0
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。
【代赭色】の意味と由来は?
【代赭色(たいしゃいろ)】とは、くすんだ【黄赤】とも言われる、やや明るい茶色のこと。赤褐色(せきかっしょく)とも呼ぶ色です。
色名の由来は、古くに使われた赤色顔料の名前から。昔は天然の赤土が赤色顔料として使われていましたが、その中でも中国・山西省(さんせいしょう)にあった州・代州からとれた赤土「赭土(しゃど)」は質が良いとされていました。
このことから、「赭土」で作られたくすんだ【黄赤】の顔料は、「代州赭」として広く用いられ、後に「代赭」という名前になったのです。
【代赭色】に合う色は?
代赭色
たいしゃいろ
小豆色
あずきいろ
【代赭色】に合う色のひとつに、【小豆色(あずきいろ)】があります。
【小豆色】は、「暗赤色」とも言われる紫の色味も入った赤褐色のこと。【代赭色】と同じ茶系統の色ですが、【小豆色】の方がやや暗めです。
【代赭色】は、同じ系統の色で合わせると、大地を思わせるようなどっしりと安定した組み合わせとなります。
A traditional Japanese color "代赭 taisya" is...
A traditional Japanese color "代赭 Tai-sya" is a slightly lighter brown, which is also known as a dull "黄赤 Kiaka -means yellowish-red-" color.
The color name comes from the name of a red pigment used in ancient times. In the old days, natural red clay was used as red pigment, and the red clay from the "代州 province of Daizhou" in China's "山西省 Shanxi Province", called "赭土 Syado" was considered to be of particularly high quality.
The dull "黄赤 Kiaka" pigment made from the red clay "赭土 Syado" was widely used as "代州赭 Daizhou-sya -means Daizhou red ocher-," which later became known as "代赭 Tai-sya".
まとめ
古くに使われた代州の「赭土」で作られた顔料名が由来となっている【代赭色】。「赤褐色」と聞けば、どのような色かが想像しやすいですね。
聞き慣れない色名に戸惑うかもしれませんが、もともとは赤土の色であるため、器や人形などの焼き物などの色としても、馴染みがある色なんですよ。
(マイナビ子育て編集部)
参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)