つくばエクスプレスの並行道路「都市軸道路」が茨城県内で延伸し、県内区間がほぼ完成したことに反響が寄せられています。同時に「あとは利根川の橋を残すのみ」という声も目立ちました。
茨城県内“ほぼ全通”の都市軸道路
茨城県つくばみらい市とつくば市を結ぶ都市計画道路「東楢戸台線」の未整備区間1.0kmが、2024年7月10日に開通しました。暫定2車線のわずかな区間ですが、道路ネットワーク上で大きな意味をもつことから、SNSでも多くの反響が見られます。
都市軸道路の延伸部(画像:つくばみらい市)。
この道路は、外環道から大部分でつくばエクスプレス(TX)に沿い、つくば市までを結ぶ約30kmの広域幹線道路「都市軸道路」の最終区間にあたります。今回の開通で、茨城県内は“ほぼ全通”となりました。
開通区間から先は、県道45号つくば真岡線のバイパス(谷和原・学園通り)に接続。そのまま北上し、圏央道(スマートIC建設中)、JR水戸線(新治駅付近)、国道50号、北関東道、国道294号と交差し、栃木県真岡市街地のT字路まで直進できます。
SNSでは、「うおーーー、待ち侘びたゾ」といった声や、「筑波山にほぼ1本道で行ける」といった声も。さっそく真岡まで走ってみたという人もいます。
なお、茨城県内“ほぼ全通”というのは、千葉県境の利根川の架橋部がまだ事業化もされていないためです。
2023年11月には、埼玉・千葉県境の江戸川に都市軸道路の一部として「三郷流山橋有料道路」が開通しましたが、その前後も利根川架橋の早期実現を求めた要望活動が活発化。そして今回の開通を受け、SNSでは「あとは利根川の架橋だけ」といった声がかなり多く見られます。
その利根川に面する守谷市では、常磐道の「守谷SAスマートIC」(仮称)の計画が実現に向けて動いています。SA周辺では大規模な土地区画整理事業も始まるほか、ヤクルト2軍球場を核とした総合公園計画も持ち上がっています。
都市軸道路は、SAのすぐ近くから始まっており、守谷駅付近のアンダーパス構造も開通済み。そもそも、つくばエクスプレスの利根川橋梁が建設の段階から道路と下部工(橋脚など)を共有する構造であるなど、最初から道路橋の開通後を見越したものになっています。
ブツ切りだった都市軸道路が、埼玉から千葉、茨城、さらには栃木まで、1本のネットワークとして意識できるところまでできてきました。利根川架橋の機は熟しつつあるのかもしれません。