月と砂質が似ているらしい。
実は月の環境に近い鳥取砂丘
鳥取県は2024年5月31日、月面探査車用タイヤを開発しているブリヂストンが、鳥取砂丘で「第2世代」月面探査車用タイヤの実証実験を行ったと発表しました。
タイヤをテストするモビリティー。車体の後部で実験用のタイヤを引く(画像:鳥取県)。
鳥取砂丘では、月面に類似した砂丘の砂地を活し「鳥取砂丘月面実証フィールド(愛称:ルナテラス)」という実験エリアを2023年7月から設置しており、ブリヂストンは同エリアでの走行試験を通じて、タイヤの耐久性能や駆動力などのデータを積み上げています。
今回公開された第2世代の月面調査車用タイヤは、同施設での走行テストや研究開発を通じて明らかとなった、月面を走るモビリティに求められる、より厳しい走破性と耐久性に対応するため新たな骨格構造を適用したエアレスタイヤです。
新たに薄い金属製スポークを採用し、トレッド部を回転方向に分割。岩や砂に覆われ真空状態で激しい温度変化や放射線にさらされる極限の月面環境下においても、走破性と耐久性の高次元での両立を目指します。
また、リアルとデジタル技術の進化により金属製スポークの形状や厚みを構造シミュレーションで最適化し、しなやかに変形しながらも金属製スポークの局所的なひずみを最小化して耐久性を高めつつ、分割したトレッド部により接地面積を大きくしてタイヤを沈み込みにくくすることで、走破性もさらに向上させるとのことです。