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劣化で外れて…歯の金属製詰め物、定期的に交換すべき? セラミックとの違いは?

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歯の詰め物、定期的に交換すべき?

歯の詰め物、定期的に交換すべき?

 虫歯の治療時、金属製の詰め物を入れた経験のある人は多いと思いますが、硬い物を食べたことや経年劣化が原因で抜け落ちてしまうこともあります。そもそも、金属製の詰め物は定期的に新しい物に詰め替えた方がいいのでしょうか。また、詰め替える際は金属ではなく、近年注目されているセラミックに切り替えた方がいいのでしょうか。

 金属製とセラミックの違いなどについて、吉祥寺まさむねデンタルクリニック理事で歯科医師の園田茉莉子さんに聞きました。

平均寿命は3〜7年

Q.そもそも、金属製の詰め物に寿命はあるのでしょうか。

園田さん「金属の種類によって異なりますが、統計によると平均寿命は3〜7年ほどです。なお、金属製の詰め物は、使う素材に応じて保険診療の対象となるケースと自費診療になるケースがあります。例えば、保険診療の対象となる詰め物の金属には、金銀パラジウム合金や銀、自費診療の際に使われる金属には金があります」

Q.寿命が3〜7年ということは、金属製の詰め物は、一定の期間が過ぎたら新しい物に詰め替えた方がいいのでしょうか。それとも、外れるまで使い続けても問題はないのでしょうか。

園田さん「必ずしも、一定期間が過ぎた段階で新しい金属に詰め替えなければならないということはありません。3〜7年はあくまで平均です。外れた場合でも、単に接着剤が老朽化しただけであれば、付け直して使い続けることができます。

ただ、詰め物が外れた原因が虫歯であったり、かみ合わせやかむ力による詰め物の破損や変形であったりする場合、歯に合わなくなっている可能性があります。この場合は、詰め替えが必要になることがあるため、寿命を迎えたと考えた方がいいでしょう。

また、長期間外れなかったとしても、すり減ったり、変形していたりする可能性はありますし、詰め物をした歯は通常の歯に比べ、虫歯になるリスクが高まります。3カ月から半年に1回、かかりつけの病院で検診を受けることをおすすめします」

Q.セラミック素材での治療が注目されるようになり、金属の代わりにセラミックを詰めるケースも増えています。セラミックの詰め物も、外れたら再度付け直すことはできるのでしょうか。

園田さん「金属同様、外れた場合でも付け直しが可能であれば再度使っていただけますが、先述のように詰め物が破損していたり、虫歯が発生していたりした場合は詰め替える必要があります。外れなくても、半年に1回は検診を受けることをおすすめします。

なお、セラミックは一部の例外を除き、保険適用外になります」

Q.セラミックの詰め物は主にどのような素材でつくられているのでしょうか。

園田さん「セラミックを含む素材には、いくつか種類があります。陶材のみで作られている『オールセラミック』は、天然歯に近いグラデーションのような色味と質感を表現できるのが特徴です。

また、外側がセラミック、内側が人工ダイヤモンドといわれるほど硬いジルコニア(鉱物)で作られている『ジルコニアセラミック』は、セラミックの見た目の美しさとジルコニアの耐久性や強度を兼ね備えています。

このほか、内側と外側の両方にジルコニアが使われている『フルジルコニア』、色味が単色なため主に奥歯への詰め物に使われる『二ケイ酸リチウムガラスセラミック』などがあります。

『セラミックで例外的に保険適用がある』と言いましたが、保険適用があるのは、ハイブリッドセラミックという素材がもとになる『CADCAM冠』です。

これはプラスチックよりは白く、耐久性が少し向上していますが通常のセラミックに比べると透明感がなく、変色しやすかったり強度が低かったりという難点があります。しかも、詰める歯によっては保険適用外の場合があります」

外れたら早めに歯科医院へ持参

Q.金属製の詰め物とセラミックの詰め物では、どちらの方が耐久性に優れるのでしょうか。また、歯に負担がかからないのはどちらですか。

園田さん「金属とセラミックでは性質が違うため、耐久性という言葉で比較するのは難しいです。一般的には、かみ合わせやかむ力などを考慮して個人に合う性質の素材を選択します。

金属の場合、たとえ薄くても割れることはありませんが、歯がこすり合わされることですり減っていきます。一方、セラミックは金属と比較してすり減りにくいですが、陶器と同質のため、衝撃が強いと割れる可能性があります。

歯への負担についていえば、詰め物そのものが歯に負担をかけることはありません。しかし、素材の性質に合わせて歯を削る量が異なるため、このことも素材を選択する上で重要な点となるでしょう。

金属製の詰め物は基本的に割れることがなく、その分、詰め物の厚みを薄くすることができるため、歯を削る量が少なくて済みます。反対に、セラミックは詰める際に厚みが必要なため、歯を削る量が多くなる傾向にあります」

Q.詰め物が何十年も長持ちするケースもあります。なぜなのでしょうか。

園田さん「腕の良い歯科医師が手間暇かけた結果だと思います。そもそも、歯の表面のエナメル質と金属やセラミックは性質が異なるため、ここに力が加わるとさまざまな衝撃やゆがみの力が発生します。そのため、詰め物自体が破損したり外れたりします。

腕の良い医師は、ただ虫歯を削って型取りをするだけではなく、患者一人一人のあごの動きやかむ力、その歯に加わる力の強さや向きまで考えながら、歯を削っています。また、詰め物を装着する際にも各患者の状況を考慮して調整を行った上で装着しているため、外れる確率はかなり減ります」

Q.もし、詰め物が取れた場合、通院するまでの間に取り組むべきこと、注意点はありますか。

園田さん「詰め物が取れてしまった場合、再度付け直して使える可能性があるため、箱などに入れて保管した上で、治療の際に持参することをおすすめします。また、取れてしまってから時間がたってしまうと、隣の歯が隙間を埋めるように寄ってきてしまい、取れた詰め物を装着できなくなってしまうことがあります。

さらに、そのまま放っておくと詰め物があった部分に細菌が侵入し、虫歯になることが多いです。できるだけ早く受診をしてください。

今は白い歯が流行しているため、セラミックでの治療が人気ですが、歯科医療の従事者は機能面を考え、一番奥の大臼歯については金を使って治すことも多いです。治療の際に『一番後ろの歯は金で治してください』と伝えると“通”だと思われるかもしれません」

オトナンサー編集部

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