女の子を育てている親御さんの中には、ふとしたときに我が子が股間を床や角に押し当てている姿を見て戸惑ったという経験を持つ方もいるかもしれません。幼稚園の年長さん頃から始まった、お子さんのある“困った行為”について悩まされたママさんからの投稿です。
<投稿主:43歳女性 / 子:11歳女子>
机の角に股間を押し付け「ぐりぐり」
(※写真はイメージです)
その行為が始まったのは、娘が幼稚園の年長の頃からでした。
娘が机の角などに股間を押し付ける「ぐりぐり」という行為です。
最初は寄りかかる程度のものだったのが徐々にエスカレートして行き、足をピンとして、大人から見れば明らかなマスターベーション行為という感じで「ぐりぐり」をするようになっていました。
怒ってよいものなのか、そのままにしておいてよいものなのか……私はどうしたらよいのかわかりませんでした。
「人前でするのは恥ずかしい行為」と伝えた
(※写真はイメージです)
幼い娘がマスターベーションの意味を理解していたわけではないでしょうが、その姿を目にするのは正直、とてもつらいものがありました。
考えた末、ありのままを娘に伝えることにしました。
「人前で、○○ちゃん以外にそんな事している子はいないよ? 外で見たことある?」と伝えたのです。
文面にすると冷たい感じがしますが、なるべく優しく傷付けないように自然と伝えることに注力しました。
すると娘の中にも「恥ずかしいことなんだ」という感覚が芽生えたのか、徐々にその行為を目にすることはなくなっていったように思います。
もしかしたら今も親の目の届かない所でしているかも知れませんが、それは一応「隠れてすることなのだ」と理解したと考え、ひとつの成長だとポジティブな方向に考えるようにしています。
(※編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています)
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「人前ですることではないよ」と伝えたというママさん。
上記の体験談について、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生の解説をお届けします。
「いけないことではないけれど、とてもプライベートなこと」
子どもがデリケートゾーンをさわっていることに気づき、戸惑ったことのある親御さんは少なくないかと思います。
その行為自体はいけないことではありません。ただし、とてもプライベートなこと。
この場合の伝え方としては「人前でするのは恥ずかしいよ」ではなく「誰もいないところでなら、していいよ」というのがいいでしょう。また、触るときには手を清潔にして傷つかないようにしようね、と教えてあげることも大切です。
自分の体をさわって気持ちいいと感じることは、悪いことではありません。自分の体をどういうふうにさわるとどう気持ちがいいのかを知っていることは、将来パートナーとの性関係を持つときの豊かさにつながると思います。
(高橋先生取材・文:早川奈緒子/構成:マイナビ子育て編集部)