長距離を走る普通列車は全国的に数を減らしています。2024年夏現在、北海道ではどのような列車があるのでしょうか。かつて日本最長の普通列車が走った路線は、一部が廃止されてもやはり“長い”ようです。
北海道の長距離普通列車 2024年夏
「青春18きっぷ」でチャレンジしたくなるような、長距離を走る普通列車は全国的に数を減らしています。2024年夏現在、北海道ではどのような列車があるのでしょうか。ここでは3本の長距離普通列車を紹介します。
宗谷本線(画像:写真AC)。
宗谷本線「321D」旭川―稚内
現在は旭川6時03分発の「稚内行き」が北海道最長、日本でも2番目に長い普通列車となっています。宗谷本線を起点から終点まで走破する普通列車はこの1本のみで、逆はありません。
総距離は259.4kmで、稚内には12時07分着。所要6時間4分となっています。途中、名寄で13分、幌延で23分停車し、それぞれ列車番号も変わります。なお、特急「宗谷」は同じ区間を3時間42分で走ります。
根室本線「2529D」新得―釧路
根室本線は、2024年3月末をもって富良野-新得間81.7kmが廃止されました。かつては、この区間を含む滝川-釧路間308.4kmを8時間21分かけて走る「日本最長の普通列車」が存在しましたが、それでもまだ、長距離普通列車が存在します。
それは新得-釧路間172.1kmを走る2往復の普通列車。そのうち新得15時02分発の釧路行きの所要時間は5時間1分と長いです。途中、帯広で31分、池田で13分停車します。
石北本線 特別快速「きたみ」旭川-北見
距離のうえでは根室本線の新得-釧路間より長いのが、石北本線の旭川―北見間を走破する特別快速「きたみ」です。特別料金不要の普通列車扱いのため、青春18きっぷでも乗車できます。2024年3月よりキハ54形から新しいH100形2両編成に置き換えられました。
184.7kmの距離を下りは3時間21分、上りは3時間23分かけて走り、特急が運行されない時間を補完しています。なお、石北本線のなかでも特に山深い上川-遠軽間75.9kmを乗り通せる普通列車は、この「きたみ」を含む2往復しかありません。