発注から引き渡しまで10年以上かかる見通しです。
技術維持の意味合いも大きい潜水艦の建造
サーブは2021年8月27日(金)、計画遅延が露呈していたA26型潜水艦、いわゆるブレーキンゲ級潜水艦について、スウェーデン国防省傘下の国防需品管理局(FMV)から、開発と建造を継続し、加えて能力を拡張するよう通達があったことを明らかにしました。
スウェーデン海軍の次世代潜水艦となるブレーキンゲ級(A26型)のCGイメージ(画像:サーブ)。
A26型潜水艦は当初、2015年6月30日に建造契約が締結され、1番艦「ブレーキンゲ」が2022年に、2番艦「スコーネ」が2023年に竣工する計画でした。しかし、コスト超過とサーブ子会社コックムス造船所の建造能力による問題から、建造がスケジュール通りに進まないことが判明、海軍への引き渡しが2028年以降にズレ込む事態となっていました。
それに対し、スウェーデン国防需品管理局とサーブの間で調整が行われた結果、52億SEK(スウェーデンクローナ)、日本円にして約660億円で再契約となり、潜水艦2隻の引き渡し時期についても1番艦が2027年、2番艦が2028年に改めることで合意に至ったとのこと。
これについて、サーブCEOのミカエル・ヨハンソン社長は「サーブの熟練技術者と追加予算の支出によって、スウェーデンの重要な産業といえる潜水艦の建造能力が回復しました」とコメントしています。