瀬谷区や泉区北部などから高速アクセスも改善。
東名高速と「旧上瀬谷通信施設地区」が直結
横浜市は2024年7月25日、東名高速に整備を予定している新たなICについて、計画段階配慮書の縦覧を開始しました。この新たなICは、東名高速と旧上瀬谷通信施設地区(瀬谷区・旭区)を直結し、2030年代前半の供用を目指すとしています。
東名の横浜町田IC付近はかなり交通量が多い(画像:写真AC)。
旧上瀬谷通信施設は、2015年6月に米国から日本へ返還された約242ヘクタールの広大な米軍施設で、2027年には「GREEN×EXPO 2027」(横浜国際園芸博覧会)の開催が予定されています。地区内は最終的に、「農業振興地区」「観光・賑わい地区」「物流地区」「公園・防災地区」として再整備される計画です。
そのうち、「観光・賑わい地区」については、国内外から人を呼び込める「テーマパークを核とした複合的な集客施設」とする土地利用が想定されており、市は事業予定者として三菱地所を選定しました。
新たなICは、横浜町田ICからは5kmほど南の場所となり、IC料金所は旧上瀬谷通信施設地区内に設置。そこまで東名高速から専用のランプも整備する想定です。計画段階配慮書では、3案の構造形式案が示されています。
この新ICができると、瀬谷区や泉区北部などから東名高速へのアクセス時間が短縮され、慢性的に混雑している横浜町田ICや周辺道路の交通負荷も低減される見込み。さらに市は、高速道路アクセスを活かして旧上瀬谷通信施設地区の周辺に物流施設を誘致し、郊外に新たな活性化拠点を形成するとしています。
IC整備にあたっては、横浜市が事業主体となり、「地域活性化IC」の制度適用を目指す方針。高速道路会社(NEXCO中日本)と費用負担範囲を調整しつつ、国費の導入に向けて関係機関と調整するとしています。また、旧上瀬谷通信施設地区周辺の物流事業者に一定の負担を求めるといいます。