タレントの藤本美貴さんが自身のYouTubeチャンネルで、子どもと関わる小学校教師や習い事の先生からの相談に、親目線でアドバイスを送りました。
「先生も子どもができたら、いつかわかるわ!」と叱られ…
藤本美貴さんのYouTubeチャンネルで恒例の「人生相談」。3児のママである藤本さんが、視聴者の悩みにズバリと回答する人気企画です。今回は子どもと関わる仕事をしている視聴者からの相談です。
小学校教師として働く30代の女性は、まだ子どもを育てた経験がなく、保護者から子どもとの接し方について相談を受けてアドバイスをするとき、いつも気を遣ってしまうとのこと。
しかも新任時代、ある保護者から「先生も子どもができたら、いつかわかるわ!」とお叱りを受けたことが忘れられず、今も自分の言葉が偉そうに聞こえていないか不安になってしまうという相談です。
藤本さんは「実際の育児は、育児書だけではわからないし、教員免許を取るときの勉強だけでもわからない。子どもって言ってひとくくりにしても、それぞれ癖も違うし、親だからわかるってわけでもない。私は自分の3人の子どもしかデータはないけど、育児書には載ってないことが確かにいっぱいある」と実体験を明かし、「(保護者が)言いたくなる気持ちも分かる」と親の立場に一部共感。
そのうえで、あくまでも「教員としてはこう思う」と教職課程で学んだことや学校現場の目線での考えを示せばいいのではないか、と提案しました。
「子どもは家の顔、外の顔とあったりして、先生の前では『いい子なんです』っていう子も中にはいるから。親にならないと分からないことは、きっとあるだろうと思う」と理由を説明。先生自身が出産し、「お母さんたちの大変さが、初めて分かりました」と話す人もいたといい、やはり実際に経験してから分かることも多いようです。
とはいえ、保護者の方に助言を求められているなら、「先生も言っちゃえばいい」と断言。たとえば「こういう子もいたけど、こういうふうに良くなってきましたよ」と、多くの子どもと接してきた先生ならではの提案を勧めます。
それでも保護者からどう思われるか気になるなら、伝える前に「私も学校にいる子どもたちしか見てないんでわからないところありますけど……」と、クッション言葉をはさむようにアドバイス。「先生なりに一生懸命考えてくれたんだなっていうのは、伝わるはず。それで伝わらない親は、『モンスター(ペアレント)なんだ』って心の中で思えばいい」と、必要以上に保護者の言動に囚われないよう、先生を勇気づけました。
「褒めて伸ばすはありがたいんだけど、でも」
続いては、スイミングコーチをしている30代男性の悩みで、保護者として「怖い言い方、厳しい言い回しなど、こんな言葉かけは嫌だな」という内容を教えてほしいというもの。この男性も子育て未経験で、アドバイスを求めています。
藤本さんは「子どもが悪いことをしたらちゃんと怒ってほしい。あまり甘やかしすぎないでほしい」タイプの保護者ですが、そうではない方針の保護者もいるわけで……。
「褒めて伸ばすはありがたいんだけど、でも違うことは違うってちゃんと言ってくれないと子どものためにならない」ため、アメとムチのバランスがちょうど良い先生が理想だという藤本さん。褒められて伸びるタイプもいれば、藤本さんのようにダメ出しされて反骨心で奮起するタイプの子どももいるため、やはり難しい問題のよう。
同じく習い事では、バイオリンのレッスンで子どもを教えている20代女性の悩みも。相談者が受け持つ4歳の生徒は気分の浮き沈みが激しく、調子のいい時は頑張って楽しそうに取り組むものの、調子が悪いと泣き出しレッスンを中断することも度々あるのだそう。そのような調子の悪い時の接し方を教えてほしいという相談です。
まだ4歳のお子さんということで、藤本さんは「バイオリンを嫌いになったんじゃ意味がないと思うし、嫌いになって我慢してまで行ける年齢でもないと思う。私が先生だったら中断して、やれる時やるでいいんじゃない? って思う」と、自身の考えを説明しました。
ただ、全く何もしないのではなく、バイオリンに関連したことで他にできることを探してみるのもひとつの手だと提案。藤本さんは長男の小学校受験を経験していますが、小学校受験用の塾には3~4歳から通う子もおり、いつも座学に集中して取り組むのはやはり難しいものがあったそう。その塾の先生は、生徒の調子が悪いときは公園へ連れて行き、身近なもので数の勉強をしたりお団子を作ったりしていたそうです。
藤本さんは「(習い事の時間だからといって)バイオリンの音を鳴らすことがすべてじゃないし。『バイオリン、先生が弾いてみるから聞いてて』とか、いろんなことができると思う。(バイオリンなら)音楽に関わってることをやってくれれば、先生なりに一生懸命やってくれてるんだなとは思う」と、柔軟な対応ができるようアドバイスを送りました。
とはいえ、生徒の状況次第ではムチもアリだといい、「元気でふざけてるとかだったらちょっとムチも入れるよね」「先生としての線引きは子どもにも見せておきつつ。でもできない時もあるから、そこの線を出たり入ったりするのがベストかな」と状況に合わせてアメとムチを使い分けるように求めていました。