女優の山口まゆさんがヒロインを務める映画「下忍 赤い影」。同作は、下忍から抜け忍となり、江戸で暮らしていた竜（寛一郎さん）は勝海舟（津田寛治さん）から、江戸に嫁いだ薩摩藩の姫・静（山口さん）を奪い返し、国に届けるという任務を受けます。城からは追っ手として、琉球武術の使い手である下忍・尚（結木滉星さん）が迫ってくる忍者アクション映画です。
オトナンサー編集部では、山口さんに単独インタビューを実施。時代劇初挑戦の感想や演じる上で気を付けたこと、リフレッシュ方法などを聞きました。
着物を着たときに「腑に落ちた」
Q.時代劇初挑戦の感想は。
山口さん（以下敬称略）「時代劇が自分の中で遠いものだったので、実感がありませんでした。衣装合わせでお着物を着させていただいて、やっと腑（ふ）に落ち、そこから役作りを始めました。形から入り、見た目や所作、たたずまい、表情を固めて現場に入って役に近づけました」
Q.演じる上で気を付けたことは。
山口「お姫様としての気品や気位、見え方に一番気を使いました。そこがブレてしまうと、お姫様という立場で偉そうに言っていることが違う感じ方になってしまうので、ベースである、お姫様ということに気を付けました。城を出てからの静は流れに身を任せるではないですが、竜との距離感も意識しながら変わっていけばいいと思っていて、基本はお姫様ということを意識しました」
Q.静と似ているところはありましたか。
山口「行動力やきっぱり言うところは正反対ではないですが、尊敬できる部分です。あとは、静の無邪気なところを自分に近づけてお芝居できればと思っていました。そこが近い部分ではあったかもしれません」
Q.日本の姫のイメージは。
山口「気品があって女性らしいというイメージです。どの時代も女性は強い印象があったので、強くあらねばと思って演じていました。昔の女性は特に強くて怖いイメージがあります」
Q.寛一郎さんとの共演の感想をお願いします。
山口「自然体でフラットな方でした。印象としては、年齢よりも大人で落ち着いている感じでした。竜をどんなふうに演じられるのかなと、ご一緒させていただくのがとても楽しみだったので、本読みのときに、こんなふうに演じるのかとびっくりしました。
それに合わせて、私も静として突っ込んでいく、でも、竜には負けてしまうところもあるみたいな、お互いのないものねだりを埋め合っていくじゃないですが、引き寄せ合っていく、いい関係性が映画の中でできているのではないかと思っています」
Q.山口義高監督とは、どのような話をされましたか。
山口「役の話をしたのですが、最初は力強い野蛮な姫という感じでメークも眉をつり上げ、太く強い感じにしようと話していました。でも、一見物静かなお姫様だけどつついたら10倍くらいになって返ってくるところがいいとか、無邪気さとのギャップが欲しいなどと変わっていき、最終的には任せてくださいました」
Q.普段のリフレッシュ方法を教えてください。
山口「最近は、おうちで『Netflix』を誰にも干渉されず見ることです。おうちが好きなので、外に出るより、家で犬と映画を見たり、自炊したりするのが好きです。実家なのですが、誰もいなければ、掃除や家事を音楽を流しながら、のんびりするのが心地よくて、リフレッシュになっています」
Q.理想の女優像を教えてください。
山口「いろいろな役をやらせていただき、自分とかけ離れた役をやることもあるのですが、それをやることによって、持ってないと思っていた感情が引き出されることがあります。最近、作品で課題が見つかることが続いていて、出てきた課題をこなすのが楽しいです。もっともっと、いろいろな役をやってみたいと思いますし、役の幅を広げたいです」
映画「下忍 赤い影」は10月4日からシネマート新宿・心斎橋で公開。
オトナンサー編集部
