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「花粉症薬を飲んで運転」は飲酒運転並みに危険? 薬剤師が警鐘鳴らす副作用の正体とは

オトナンサー

美容・健康

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花粉症薬を服用後、車は運転しちゃダメ?(画像はイメージ)
花粉症薬を服用後、車は運転しちゃダメ?(画像はイメージ)

花粉症薬を服用後、車は運転しちゃダメ?(画像はイメージ)花粉症薬を服用後、車は運転しちゃダメ?(画像はイメージ)

 多くの地域でスギやヒノキの花粉の飛散がピークを過ぎたとされていますが、今も花粉症に悩まされ、薬を服用している人は多いのではないでしょうか。

 薬の中には眠気を伴うため、服用後に車を運転しないよう、注意書きが記載されている製品があります。春に花粉症がつらく、薬が手放せない人にとって、服用後に眠気を感じなければ運転してもいいのか気になるのではないでしょうか。

 自覚症状がないままパフォーマンスが低下するリスクや、薬選びのポイントについて、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

副作用の出方は人によって異なる

Q.「花粉症薬を服用後、眠気を感じなければ運転しても大丈夫」と考える人がいます。これは間違った考え方なのでしょうか。

真部さん「眠気を感じなければ安全に運転できるとは言い切れません。まずは花粉症の薬の副作用に眠気があるかを確認していただきたいです。多くの抗アレルギー剤は、ヒスタミンという集中力や判断力をつかさどる脳の物質の働きまで抑えてしまいます。

処方薬の指導箋や市販薬の添付文書の注意喚起に『眠気を催すことがあるので、服用中は自動車の運転など、危険を伴う機械の操作はしないでください』という表記がある場合は、絶対に運転してはいけません。

特に、初期に出た第一世代の抗ヒスタミン薬は眠気や口の渇きなどの副作用が非常に強く、服用時の作業効率の低下は酒気帯び運転に相当するというデータもあります。自覚症状がないまま脳の働きが落ちて、判断スピードの低下やブレーキの遅れなどが事故のリスクを高めるのでとても危険です。

一方で、現在主流になっているのは改良された第二世代の抗ヒスタミン薬であり、眠気が少ないか全くないものもありますが、これはあくまでも製薬会社のデータに基づいて効果をうたっています。

花粉症の薬は効き目の感じ方の個人差が大きく、眠気などの副作用の出方もさまざまです。いつも眠気を感じないから運転しても大丈夫だと思っても、眠気はその時の体調などによって左右されるため、いつ起こるか分かりません。そのため、『眠気を感じなければ運転しても大丈夫』というのは間違いとなります」

点鼻薬なら大丈夫?

Q.市販の点鼻薬と処方薬、どちらが運転への影響が強いといった傾向はありますか。

真部さん「点鼻薬は主にステロイド点鼻薬、血管収縮薬、抗ヒスタミン点鼻薬の3種類があり、運転への影響の強さは、市販薬か処方薬かではなく成分内容によって変わるため、必ず成分を確認してください」

・ステロイド点鼻薬(アラミストやナゾネックスなど)
即効性はないものの、数日間使い続けることで炎症を鎮め、鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状を安定させるのが特徴です。

・血管収縮薬入りの点鼻薬(ナザールスプレーなどの一部)
血管を収縮させて鼻詰まりを即効で解消してくれるため、つらくなると何度も使いたくなりがちです。もし制限回数を超えて使用し続けると「薬剤性鼻炎」を招き、かえって症状が悪化します。運転への直接的な影響は少ないですが、使用回数を厳守してください。

・抗ヒスタミン点鼻薬(ザジテン点鼻薬など)
点鼻薬でもマレイン酸クロルフェニラミンなど、一部の成分が含まれる市販薬は、内服同様に眠気を催すことがあります。

運転をする人は、購入前に必ず薬剤師へ「運転をしても問題ない成分か」を確認してください。

薬を服用後に眠くなりやすい人の特徴は?

Q.花粉症薬の服用後、眠くなりやすい人の特徴はありますか。例えば、睡眠不足の人は注意が必要なのでしょうか。

真部さん「個人の体質や生活習慣によって、副作用の出方は大きく変わります。特に寝不足の人は副作用が出やすいです。ヒスタミンという物質には覚醒を維持する役割がありますが、覚醒レベルが低い寝不足の状態で抗ヒスタミン薬の花粉症薬を飲むと、相乗効果で猛烈な眠気に襲われてしまったり、パフォーマンスが著しく低下してしまったりするでしょう。

さらに、お酒をよく飲む人も注意が必要です。アルコールは脳の働きを抑制するため、薬との併用は非常に危険だと思います。お酒を飲んだ後に花粉症薬を飲むのは避けてください。前日のアルコールが残っている状態で花粉症薬を飲んだ場合も、副作用の眠気が強く出るかもしれません。他に服用している薬がある人も、薬同士の相互作用で副作用が強く出ることがあるため、注意が必要です。

他にも、腎臓や肝臓の機能が低下している人や高齢者の場合は副作用が強く出てしまう可能性があります。薬の代謝に関わる臓器の機能が落ちていると、血中の薬の濃度が想定以上に高くなりますし、高齢で薬を分解したり排せつしたりする能力が緩やかだと、薬の成分が体の中に長くたまりやすくなり、副作用が出やすくなるのです。

運転する人は、運転するので眠くなりにくい薬を希望するのを受診の際に伝えたり、市販薬の場合は薬剤師に相談したりして、医師や薬剤師に薬を選んでもらうのが良いでしょう。

市販薬は自分で手に取って買いがちですが、最近は脳にほとんど影響を与えない、ドライバーやパイロットでも飲むことができる薬が増えています。昔ながらの強い薬を自己判断で服用して我慢せず、自分に合った最適な薬を選ぶことが何よりも大切です」

* * *

 「眠くないから大丈夫」という思い込みが、実際に飲酒運転と同じような危険な状況を招くかもしれません。車を運転する機会がある人は、自分の薬の添付文書を確認し、不安があれば専門家に相談しましょう。

オトナンサー編集部

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