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「中国製旅客機」の客室、欧米のライバルと比べると? 「エアバス・ボーイング」の“爆売れ機”との違い、入って知る

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入って、まず「明るい」

 中国で2023年に国内運用を開始した旅客機「C919」は、2026年現在日本でその姿を見ることはできません。C919はエアバスの「A320」、そしてボーイングの「737」といった欧米の2大航空機メーカーそれぞれのベストセラー機のライバル機とすべく、中国が開発した機体です。その客室はA320/737と比べてどのようなものなのでしょうか、今回、実際に機内に入って見比べてみました。

Large figure1 gallery2C919(相良静造撮影)。

 C919は現在、中国国内でのみ運航されています。このため機内に入れる機会は中国で実際に乗るか海外の航空ショーで展示されたタイミングなどに限られます。筆者は2026年2月のシンガポール航空ショーで、C919の内部に入れました。

 今回の展示されていたC919の登録記号は「B658M」。胴体に「COMAC EXPRESS」、垂直尾翼には「C919」と大きく描かれていたことから、製造元であるCOMAC(中国商用飛機有限公司)の社有機で、客室も展示用にあつらえたものと、まず考えることができました。

 まず、筆者が感じた客室の第一印象は、「明るい」というものでした。

 明るいのは採光によるものか、そこは不明です。また、左右に並ぶ窓を見たものの、A320や737と大きな違いはありません。ただ、エコノミー席の布地は赤色ですべての席に置かれたクッションもカラフルな模様がありました。それらが頭上の荷物棚を含めた内装の白色と対照的に映え、客室内を明るく見せていると感じました。

「操縦室の電源も入れますよ」のサービスぶり

 客室へ入ってすぐ、前方部分に上位クラスである「ビジネスクラス」が並びます。A320、737もこうした座席配置がスタンダードです。そのビジネスクラスは左右に2席ずつあり、座席幅もアームレストも広く、テーブルが出されていたので座ることこそできなかったものの、クッションも適度な硬さがあるように見受けられました。

Large figure2 gallery3JALのボーイング737-800の客室(乗りものニュース編集部撮影)。

 続くエコノミー席は、横3-3席の配置で、これもA320や737では標準的な仕様です。前後の間隔も「エコノミー席らしい」ため、背もたれを倒す角度もA320や737とさほど変わらないと考えられました。背もたれの背面に液晶画面は付いていませんでしたが、これは商用運航しない社有機のため仕方ないのかもしれません。

 ただし、機内にいた案内役の社員はエコノミークラスへ入るや否や「中央の席は左右に比べて半インチ(1.27cm)広くなっています」とアピールされました。

 生地の触れ心地を確かめ「さほど悪くない」と思いつつ中央の座席を見ましたが、半インチの差まではあるか分かりません。しかし、真っ先に伝えてきたことから、C919の特徴とうかがい知ることができました。左右の座席に挟まれた通路の幅は、歩いた感覚ではA320、737共に変わらず標準的。頭上の荷物棚はやや高さが少ないように思いましたが「足りない」わけではありませんでした。

 次の取材が控えていたために客室の最後部にあるギャレーまで観察できませんでしたが、総じてサービスに必要な要素は揃えていると感じた次第です。操縦室については液晶画面の表示はオフになっていましたが、広報の社員は「必要がありましたらAPU(補助動力装置)を入れて表示させます」と言ってもきたので、COMACとしてC919の完成度に自信を持っていると判断できました。

 先述のとおり現在C919は国内運航のみ。欧米での実用化に不可欠な「型式証明」の取得もしていません。とはいえ、中国の総人口は約14億人とされ多くの乗客の反応を聞くことにもつながり、今後改良が進むことも考えられます。ただし、欧州のEASA(欧州航空安全機関)については、取得に前向きであるという報道も見られます。

 ということは、次は欧州の航空ショーへ出展し、EASAの認証獲得へ攻勢をかけるのでしょうか。この質問に対し、広報の社員の答えは、「7月に英国で開かれる航空ショーは今のところ出展はしないと思います」でした。とはいえ、かつてに比べて開放的な対応だったことから、いずれはC919が欧米の承認取得へ乗り出す可能性はあると、今回の内覧で筆者は感じました。

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