確かに「いいとこ取り」かも。
実用化も果たした「異形のビジネス機」
ビジネスジェットのなかには、ユニークな外形やコンセプトを持つ機体が存在します。そのなかでも際立って異端な存在のひとつが、シーラス・エアクラフト社の「Vision Jet」。ジェットエンジン1基が胴体の上に乗っかっているのです。この機はどのようなメリットがあるのでしょうか。
シーラス・エアクラフト社の「Vision Jet」（画像：シーラス・エアクラフト）。
「Vision Jet」は巡航速度が時速300ノット（約555km/h）を超え、1275海里（約2360km）の航続距離を持ちます。
この機について同社は、「小型プロペラ機と従来のビジネスジェットとの隙間を埋めるもの」と紹介しています。
ビジネスジェットはエンジン2基が標準となっているなかで、エンジン数を減らすことで、速度は落ちるものの、運航コストを減らす効果が期待できるため、このような設計となっていると見られます。なおこの機体には、ボタンひとつで緊急着陸できる機能や機体からパラシュートを放ち、安全に着地できる機能などを備えています。
なお、この機はすでにシリーズ累計で500機以上が顧客に納入されており、ユニークな形状を持ちながらも、実用化された珍しい民間機のひとつです。
