通常と立場が逆転している……。
空母艦載機を使った緊急時を想定した訓練
フランス装備総局(DGA)は2024年11月27日、海軍の「ラファールM」が、A400M輸送機に空中給油する様子を公式LinkedInで公開しました。
アメリカ空母に着艦する「ラファールM」(画像:アメリカ海軍)。
この訓練は、ミッションを終えた航空機が、燃料が足りず安全に着地・着艦できない状況を想定して行ったもののようです。
海軍が使用する「ラファールM」は、フランス空軍が運用している戦闘機「ラファール」の空母艦載機仕様ですが、今回訓練に使用した機体は、サフラン・エアロシステムズが開発した新世代の給油ポッド「NARANG(ナラン)」が組み込まれています。
今回の訓練の給油相手として使用されたA400Mは、フランスでは空中給油機としても使われており、立場が逆転したような様子となっていました。ジェット戦闘機の「ラファールM」が、比較的低速で飛行するA400Mのようなターボプロップ機に速度を合わせて飛行し、きちんと空中給油ができるかを検証するために、こうした奇妙な空中給油が実現したようです。
なお、今回の検証結果は現在フランス海軍が取得中であるE-2D「ホークアイ」早期警戒機への空中給油のデータとして活かされます。