病院で順番待ちをしていたときの出来事を描いた漫画がSNS上で話題となっています。ある日、10カ月の娘を耳鼻科に連れて行った母親。順番を待っていると、先に待っていた男性が受付の担当者に「そこに赤ちゃんとお母さんいるでしょ」とヒソヒソと話し始め…という内容で「心温まるエピソード」「かっこいい！」「なんて優しい方！」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
思いがけない感動を聞いてほしい
この漫画を描いたのは、大福の母（ペンネーム）さん（30代）です。普段は主婦として、子育てをしながら漫画を描いています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
大福の母さん「2019年12月からです。もともと絵を描くことは好きでしたが、仕事が忙しいと理由をつけてずっと描いていませんでした。子どもが生まれてから、また好きなことを頑張りたいなと思い、始めました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
大福の母さん「日常の思いがけない感動を誰かに聞いてほしい！と思い、衝動的に描きました」
Q.このときは、どれくらい待っていたのですか。
大福の母さん「30分くらいです。子連れは私だけでしたが、私たちの前には3〜4人くらい待っていました。特に急ぎでもなく、子どもも機嫌が良かったので気長に待とうという気持ちで待っていました」
Q.男性が受付の方に話しているときは、どのような心境だったのでしょうか。
大福の母さん「うるさくはなかったと思うのですが、最初は『何か気に障ってしまったかな？』ととても焦り、申し訳なく思いました。おじさんは私たちから少し離れたところに座っていて、いきなり席を立って、こそこそと受付の人に私たちのことを話し始めた感じです。小さめの耳鼻科だったので結構聞こえてきました（笑）」
Q.この出来事がきっかけで、大福の母さん自身、心境の変化はありましたか。
大福の母さん「こんなに親切にしてもらえていいのかと、とにかく温かい気持ちになりました。こういう優しい人がいるからこそ、今後、自分も子どもと一緒にいるときは失礼のない行動を心がけようと思いました」
Q.現在、お子さんとの外出で一番大変なことは何でしょうか。
大福の母さん「今は以前ほどの外出はできていませんが、『ベビーカーで出掛けること』自体がまず大変だと感じます。トイレに行くとき、ベビーカーごと入れるトイレは探さないとなかったり、駅などでエレベーターを使いたいときも、すごく遠回りしないとたどり着けなかったり。
事前によく調べて、時間にかなり余裕を持って出掛けないと、すごく焦ってしまいます。子どもがずっとベビーカーに乗ってくれているわけではないので、抱っこに切り替えて、無人のベビーカーを押すこともよくあります（笑）」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
大福の母さん「『すてきな話ですね』『心が温まった』という意見をたくさん頂きました。印象的だったのが『自分もこのおじさんのように、人に優しくしたい！』という意見を多くの方がおっしゃっていて、そのことにまた感動しました」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
大福の母さん「まずは長く続けることが目標です。そのうち、育児以外のジャンルも模索していきたいと思っています」
オトナンサー編集部
