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対戦車戦の頼れる相棒 イタリア戦車の車体+高射砲=「セモヴェンテ」戦車王国ドイツも期待

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第2次大戦で最初から対戦車兵器の不足に悩まされたイタリア軍。そこで前の大戦で野砲を車両に搭載し自走砲化した「セモヴェンテ」に目を付け、それを戦車で再現したところ、予想以上の戦果が。最も頼りになる対戦車兵器となりました。

盟友ドイツ軍も評価したイタリア製の陸戦兵器

 イタリアは1940(昭和15)年6月に第2次世界大戦に参戦したものの、3年後の1943(昭和18)年9月には敵対するアメリカやイギリスといち早く休戦。残ったイタリア製兵器は継戦するドイツ軍が接収して1945(昭和20)年5月の終戦まで使い続けます。

 その多くはドイツ軍の眼鏡にかなうレベルではありませんでしたが、中には比較的に“使える物”として第一線に配備され、さらにはドイツ軍主導で改良型まで開発された兵器がありました。

 陸戦兵器でいえば、その筆頭といえるのが「セモヴェンテ」でした。これは既存のイタリア戦車の車体を流用し、砲塔を外して固定戦闘室に改造した物で、車体サイズの割には大口径で威力のある砲が搭載可能なことから、敵戦車の撃破も期待できる、いわば対戦車自走砲というべき戦闘車両です。

 ただし、名称の「セモヴェンテ」(Semovente)とはイタリア語では「自走式の」を意味する形容詞であり、軍事用語では自走砲車両全般を指します。

Large 210513 semovente 01車幅が広がり、戦闘室も大型化したM43 105/25型自走砲。「バッソット」(ダックスフント)の愛称で呼ばれた(吉川和篤所蔵)。

 イタリアでは、牽引式の野砲を車両に搭載する発想は古くからあり、第1次世界大戦に参戦した際の1915(大正4)年に、敵から捕獲したドイツ・クルップ製75mm砲をトラックに搭載した即席改造の自走砲がその始まりとされています。

 その後、より強力な102mm砲を大型トラックに積んだ装輪式自走砲が制式採用されたほか、戦間期の1927(昭和2)年にも新型の75mm砲を搭載したタイプが開発され、1935(昭和10)年に始まったエチオピア戦争でも戦果を挙げています。

ドイツの突撃砲を真似てイタリアも開発

 冒頭に述べた通り、イタリアは1940(昭和15)年6月に第2次世界大戦に参戦したものの、当初から戦車不足と同時に対戦車兵器の不足にも悩まされます。とはいえ、ドイツ軍が対フランス戦で88mm高射砲を対戦車戦闘に転用し、効果を立証した例もあったことから、イタリアでも同じように、90mm高射砲を対戦車戦闘に使おうと考え、それを搭載したトラック型の自走砲を開発しました。

 しかし、非装甲のトラックでは敵味方の銃弾が飛び交い、砲弾が炸裂する最前線で用いるには防御力に限界があったため、味方歩兵の砲撃支援をしながら強固な敵正面を突破できる装甲付き自走砲の開発が急がれました。

 このような軍の要望に対し、イタリアの戦車メーカーであるフィアット・アンサルド社は、当時採用されたばかりのM13/40型中戦車をベースにした自走砲(セモヴェンテ)の開発に着手します。

 しかし、主戦場であった北アフリカの戦局は装甲付きの強力な対戦車自走砲を待望していたため、イタリア陸軍は試作車ができる前から早くも30両を発注。そのようななか、1941年2月に完成した試作車は、各種試験において良好な結果を出したことから、M40 75/18型自走砲(セモヴェンテ)として短期間で制式化されました。

Large 210513 semovente 02 1944年4月、グスタフラインにおけるドイツ陸軍第71歩兵師団第171戦車猟兵部隊(第1171突撃砲部隊)所属のM42 75/18型自走砲。車体側面にドイツ十字章が描かれている(吉川和篤作画)。

 この“新兵器”は、ドイツのIII号突撃砲をデザインの参考にしたのが特徴で、低いシルエットの戦闘室に18口径75mm戦車砲を装備していました。これは原型こそ戦前の野砲/山砲であったものの、化学エネルギーを用いる成形炸薬弾ならば距離500mで90mm(40度)の装甲板を撃ち抜く性能を有していたことから、対戦車戦の切り札として期待されます。

 のちに、ベースとなる戦車としてM13/40よりも高性能なM14/41やM15/42が登場すると、M40 75/18型セモヴェンテの量産も、それらを用いるようになり、各型合計で300輌以上生産されています。

 なお戦果としては、1942(昭和17)年10月、イギリス領エジプト(当時)のエル・アラメインでの攻防戦においてイタリア陸軍の第554自走砲部隊が、一晩で敵イギリス軍の戦車を20両撃破し、一時的に進撃を食い止めるといった成果も挙げています。

終戦まで進化し続けたセモヴェンテ

 こうして、対戦車車両として戦果を挙げるにつれ、セモヴェンテの役割は、歩兵の火力支援から対戦車戦闘メインに変わっていきました。そこでイタリアは重装甲化する敵戦車に対抗すべく、強力な長砲身砲を搭載した新型の開発を1943(昭和18)年に計画。こうして生み出されたのが、M14/41型中戦車を改造したM41 75/32型自走砲(セモヴェンテ)で、25両が生産されました。

 しかし、さらに長砲身で強力な34口径75mm野砲が実用化されたため、M15/42型中戦車をベースにしたM42 75/34型自走砲が新たに開発されます。同車は280両発注されたものの、直後の1943(昭和18)年9月にイタリア休戦となったことで生産されずに終わるかと思いきや、ドイツとともに戦い続けることを決めた北イタリアの「イタリア社会共和国」(R.S.I)で50両が生産され、ドイツ軍装備として1945(昭和20)年5月の大戦終結まで最前線で用いられました。

Large 210513 semovente 03 1943年9月、イタリア陸軍第135機甲師団『ヴィットリオ・エマヌエレ2世』槍騎兵連隊所属のM42 75/34型自走砲。M42 75/18型自走砲と比べて長大な75mm砲を装備している(吉川和篤作画)。

 一方、1942(昭和17)年には、より大型の25口径105mm野砲を装備した重自走砲M42L(Larga:ワイド)の開発も計画。105mm砲を搭載するため、車体は大幅に改造されて車幅は広くなり、サイドスカートを装備するようになっています。

 外観形状から「バッソット」(ダックスフント)と呼ばれたM43 105/25型自走砲は、1943(昭和18)年2月に30両発注され、そのうち26両が同年9月のイタリア休戦までに完成。1945(昭和20)年の終戦までに北イタリアのR.S.Iで91両が追加生産され、前述のM42 75/34型自走砲などと同様、ドイツ軍の対戦車自走砲としてイギリスやアメリカなどの連合軍と戦っています。

 これらとは別に、ドイツは1944(昭和19)年、フィアット・アンサルド社にM43 105/25型をベースに、長砲身75mm高射砲を搭載した新型自走砲(セモヴェンテ)M43 75/46型の開発を依頼します。これはドイツの75mm対戦車砲弾も使用可能な砲で、防御力もアップしていたため、イタリア最後で最強の自走砲としてドイツ軍も期待した対戦車自走砲でしたが、終戦までに完成したのは29両のみだったため、大戦の勝敗には寄与せずに終わっています。

 イタリアの戦車というと、ドイツやソ連、アメリカ、イギリスなどと比べて“貧弱”というイメージが強いものの、その車体を流用して造られた対戦車自走砲:セモヴェンテは、同盟国ドイツが期待するほど強力なものだったのです。その意味では、チャンスに恵まれなかった「隠れた実力者」と形容できるかもしれません。

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