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としまえん無き今、今後の東京に絶対欠かせないのは「あらかわ遊園」だ【連載】記憶の路上を歩く(2)

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何度も通った「近所の遊園地」の閉園

 2020年8月31日(月)に、としまえん(練馬区向山)が閉園しました。としまえんは1926(大正15)年開園、実に100年近い歴史のあった遊園地。西武鉄道が所有し、シンボルであるメリーゴーラウンドは日本機械学会「機械遺産」にも選ばれています。

 水と緑の遊園地と名付けられているとおり、波のプール、流れるプールやウォータースライダー「ハイドロポリス」のある広大なプールは多くの来場者に親しまれてきました。

 ちなみに、「流れるプール」もまた歴史が長く、1965(昭和40)年に開業、「世界初」の流れるプールとして知られ、2015年には西武線池袋駅構内などにでかでかと「世界遺産 狙ってます。」と書かれたポスターが掲示されており、「強気な広告だなぁ(笑)」と感じたのをよく覚えています。

 都心からのアクセスもよく、西武線・都営地下鉄線の駅として「豊島園駅」があるほどで、都内でも知名度抜群、知らない人は知らない遊園地だったのではないでしょうか。

 僕(影山裕樹。編集者、千十一編集室代表)個人としては子どもの頃から家族や友人と何度となく通った思い出があります。

 ジェットコースターが苦手なので、「ミラーハウス」や「ミニサイクロン」「ミステリーゾーン」など心臓に優しい乗り物にしか乗った記憶がないですが、当時暮らしていた中野区江古田からも自転車で行けるほどの距離なので、へんな話、駄菓子屋に行く感覚で行ける“近所の遊園地”という感覚でした。

消える遊園地と、残る遊園地

消える遊園地と、残る遊園地

 都内近郊には実に小さな魅力的な遊園地がたくさんあります。浅草の花やしき(台東区浅草)や池袋のナンジャタウン(豊島区東池袋)、お台場のジョイポリス(港区台場)、後楽園遊園地(東京ドームシティ アトラクションズ、文京区後楽)、京王線沿線のよみうりランド(稲城市矢野口)……。

 しかし、なくなってしまった遊園地もたくさんあります。

 二子玉川にあったナムコ・ワンダーエッグは楽しかった……。中野マルイ本店や渋谷東急の屋上にあった屋上遊園地なんかもそう。

 今振り返れば、小さな遊園地は東京ディズニーランド(千葉県浦安市)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)のような大規模なテーマパークにはない、親しみやすい「ご近所感」も売りだったように思います。

 としまえんの閉園もショッキングな出来事ではありましたが、個人的にはJR川崎駅から徒歩10分ほどの立地にあったウェアハウス川崎がなくなったのはショックでした。

 遊園地というよりは、ダーツやビリヤードのある巨大なゲームセンターといったところ。売りはなんといってもその廃墟のように錆びた外観と、香港の九龍(クーロン)城をイメージした圧倒的なクオリティーの内装です。

 よくもまあここまで凝ったことするなぁと思います。最近はやりのプレイステーション4用ゲーム「ラスト・オブ・アス2」に出てくるステージのようで、廃墟好きにはたまらないアミューズメントパークだったのではないでしょうか。

2022年春頃にリニューアルオープンする予定の「あらかわ遊園」(画像:影山裕樹)

 こうして無くなっていく遊園地がある一方で、更新され残っていく遊園地もあります。

 2018年12月に休園し、2022年春頃リニューアルオープンが控えている「あらかわ遊園」(荒川区西尾久)がまさにそうです。

クジャクがいて、入場料200円の遊園地

クジャクがいて、入場料200円の遊園地

 あらかわ遊園もまた、としまえんと同じく歴史が古く、1922(大正11)年開業、2020年で98歳になります。実に3年以上の休園をして再開が見込める理由は、東京都荒川区が持つ公営の遊園地だからです。

 あらかわ遊園は都電荒川線の荒川遊園地前駅からすぐのところにあり、これもまた、としまえんと似ているところ。子どもの頃、祖母に連れられ荒川線に揺られながら何度となく訪れた記憶があります。

 子どもも乗れる汽車や、頭上のレールを走る自転車などの小さな乗り物がたくさんあって、ジェットコースター嫌いの僕も充分楽しめる遊園地でした。

 小学校にも上がらないくらい小さな頃、祖母と一緒に自転車の乗り物に乗っていると、後ろから小学校高学年くらいの悪ガキたちが僕らの乗る自転車のカートに追突してきて、祖母がカンカンに怒っていたのをよく覚えています。

親子連れなどが憩う、あらかわ遊園。開業は98年前の大正11年(画像:影山裕樹)

 他にも、釣り堀やメリーゴーラウンド、観覧車もあります。そしてなんといってもウサギや羊に触れ合える「どうぶつ広場」は垂涎(すいぜん)ものです。

 放し飼いにされた孔雀(クジャク)が柵の外を平然と歩いているのもいい。大人が行っても心癒される、抜群のデートコースだと僕は思います。

 キャッチコピーの「わくわくメルヘンランド」の面目躍如たる、小さくて親しみやすい至高の「まち遊園地」、それがあらかわ遊園だと僕は思います。

 区営だけあって入場料は200円。なんという破格。いろいろとツッコミどころ満載ですが、だからこそいい。ぜひとも荒川区には昔ながらの良さを残したままのリニューアルオープンを完遂してほしいです。

「わくわくメルヘン」を味わえる場所

「わくわくメルヘン」を味わえる場所

 民営の遊園地が採算性を理由に閉園になる一方で、公営だからこそ採算にとらわれず市民のために残ることもあるのだなぁと感じます。そういう意味では、都電荒川線もまた、都営の貴重な路面電車として、市民に親しまれています。

 2004(平成16)年に公開された、台湾の映画監督・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)による『珈琲時光(コーヒーじこう)』でその車窓の風景が印象的に映されていましたが、荒川線もまた、「わくわくメルヘン」な気分にさせてくれる“街場の乗り物”という感じがします。

東京に唯一残る路面電車、都電荒川線。1日に5万人近い都民が利用する(画像:影山裕樹)

 ただ、最近、都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」になったのがどうもまだしっくり来ません。

 荒川線といえばアジサイ。そしてバラ。

 もちろん、沿線にある「飛鳥山公園」(北区王子)は桜の名所として有名です。それにしてもインバウンド需要を喚起しようとしてなのか「さくら」という名前を使うのは、昔ながらの沿線住民や利用者が持っている愛着と少しずれてしまうように感じます。

 多くの人の記憶に染みついている名前には、その名前にしか持ち得ない意味があります。僕はこれからも都電荒川線の名前を使っていこうと思います。

 荒川線は都内でも珍しく、東京の北側(豊島区、北区、荒川区など)を横でつなぐ路線になっています。

 東京の北を「城北エリア」と呼んだりもしますが、中心部から放射状に縦に鉄道網が張り巡らせている東京は、郊外と郊外が横でつながり交流する機会があまりありません。

 東京の各区の行政は、海外の観光客獲得のために妙に江戸風な味付けをしたがりますが、むしろ、コロナ禍にあって僕らは近隣同士の交流を促進しコミュニティーを生み出す方法を考えたほうがいいと思います。

東京の郊外同士をつなぐ役割、その意義

東京の郊外同士をつなぐ役割、その意義

 外ではなく内側の人同士の移動や交流を促進するうえで、都電荒川線は絶好のツールでもあります。そのちょうど真ん中にある「あらかわ遊園」は、とてもポテンシャルの高い憩いの場になりうるでしょう。

 僕は今、地域内の異なる職業や年齢にある人同士をグループにし、新しい文化的活動を生み出す「LOCAL MEME Projects」というプロジェクトを全国各地で展開しています。

 2020年は東京から放射状に鉄道が乗り入れるさいたま市で開催しましたが、おそらく東京の北側 = 城北エリアこそ、より強い横のつながりを生み出すことで市民の生活の質が向上し、地域全体の価値を上げることができる可能性を秘めていると思います。

 外国人観光客など外からの需要に応えることももちろん重要ですが、より地域内の人々の交流を促す集いの場としての「まち遊園地」や「街場の乗り物」をうまく活用する発想が、今こそ東京には求められていると僕は考えています。

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