新発売の『A列車で行こうExp.+(エクスプレス プラス)』、従来版とどう違うのでしょうか。「東京ゲームショウ2019」で、久野知美さんと杉山淳一さんが、トークショー形式で特徴を紹介。久野さんの「妄想鉄道」も炸裂しています。
新たに20両編成へ対応!
アートディンクの都市開発鉄道会社経営シミュレーションゲーム『A列車で行こうExp.(エクスプレス)』がバージョンアップします。その名は『A列車で行こうExp.+(エクスプレス プラス)』。従来版と、どのように違うのでしょうか。
女子鉄アナの久野知美さん、鉄道ライターの杉山淳一さんが登場し、「東京ゲームショウ2019」で『A列車で行こうExp.+』の魅力を紹介(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
久野知美さんと杉山淳一さんによるトークショー
2019年9月14日(土)、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京ゲームショウ2019」コナミブースのスペシャルステージで、女子鉄アナウンサーの久野知美さんと、鉄道ライターの杉山淳一さんが、『A列車で行こうExp.+』の楽しさを語りました。
「プレイステーション4(PS4)」専用ソフト『A列車で行こうExp.+』のパッケージ(画像:アートディンク)。
久野「『Exp.+』、何がプラスされたのでしょう……」
杉山「まず、車両が3つ追加されました。JRとの直通に向け話題の相鉄20000系電車と、一畑7000系電車、そして江ノ島電鉄300形電車です」
女子鉄アナウンサーの久野知美さん(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
鉄道ライターの杉山淳一さん(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
杉山「そのほか、レトロな田舎駅や洗車場、蒸気機関車用の石炭を入れる施設や給水施設などのアイテムが追加されています。さらに、昔からファンの要望が多かったという転車台も入りました。これでループ線を敷設することなく、機関車の向きを変えられます」
『A列車で行こうExp.+』に追加された車両(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
久野「回し放題ですね!」
杉山「ルーレットじゃないんだから! それから、より細かい列車の運用が再現できるようになりました。『こまち』と『はやぶさ』のように、別々の列車を連結したり切り離したりできます。これには長いホームが必要になりますが、『プラス』は20両編成対応です」
久野「つなぎ放題ですね! 空のコンテナとか、バランスを見ながらたくさん積んでみたいです」
追加されたストラクチャーの転車台(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
『A列車で行こうExp.+』では、20両編成対応ホームと併結や分割の動作も追加された(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
この『プラス』では、貨物列車のほか15両編成のJR東海道線なども再現できるほか、ストラクチャー(情景パーツ)や車両といったゲームを構成するアイテムを多数追加。実際に即したリアルな動作を楽しめるといいます。
実在の地形を再現、ここはどこ?
実際の地形を再現したシナリオマップ『A列車紀行』が、『A列車で行こうExp.+』には収録されています。これを使って、事前に杉山さんが街を作成。ステージでは、それが日本のどこなのか、久野さんが答えるクイズも行われました。
高架線へ上る列車の前面展望(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
『A列車紀行』で再現された街、ここはいったい?
スクリーンには、高架線へ上る列車の前面展望が映し出され、脇を北陸新幹線が通過していきます。
久野「新幹線の色がヒントですね。北陸方面の……。でもいま高架になっているところが、未来的に言えば富山ですが、これは現在の金沢?」
杉山「正解! 作った私が忘れているけれど。ついでに兼六園も再現してみました」
城も妄想で建てられた兼六園(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
久野「お城がありますね」
杉山「本当はないのですが、妄想で建てることもできます」
クイズは2問目へ。港のそばを走ると車両基地が見え、その隣で列車は終点。先に客船ターミナルがあります。
函館駅付近を再現。奥に函館山も見える(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
久野「難しいですね。ヒントは?」
杉山「夜景で有名な……」
久野「函館! 『ながまれ海峡号』が停車していますね。これを見せてくれればよかったのに!」
函館駅に停車中の「ながまれ海峡号」(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
杉山「有名な函館山からの夜景も見られるほか、五稜郭も作れます」
函館山からの夜景(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
再現された五稜郭(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
杉山さんは「ぜひ皆さんの近所や旅行先の景色を作ってもらえれば」と話しました。
妄想「久野沖縄鉄道」を再現
久野さんの著書『鉄道とファン大研究読本』(2018年10月発売)には、久野さんが「妄想鉄道」と称して作った「久野沖縄鉄道」が登場します。実在する赤嶺駅(沖縄県那覇市)を起点にした、その「おきなわ球場線」と「おきなわこどもの国線」が今回、『A列車で行こうExp.+』で再現されました。
著書『鉄道とファン大研究読本』に登場の妄想鉄道「久野沖縄鉄道」を紹介する久野さん(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
「おきなわ球場線」「おきなわこどもの国線」「おきなわ観光線」の3路線
スクリーンには、那覇空港からゆいレールに乗車した場面が投影され、1駅目の赤嶺駅には「久野沖縄鉄道」の車両が停車しています。
赤嶺駅に停車する「久野沖縄鉄道」の車両(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
久野「これは、嘉手納などの球場を結ぶ『おきなわ球場線』です。『久野沖縄鉄道』は、お笑いコンビ『ダーリンハニー』の吉川正洋さんが運営する『吉川急行電鉄』と姉妹鉄道で、吉川さんが球場へ行く足を確保するために、敷設しました」
「おきなわ球場線」と「おきなわこどもの国線」の路線図(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
赤嶺駅始発の「おきなわ球場線」の列車は、「おきなわこどもの国線」が分岐する「嘉手納野球場」駅に到着。「おきなわこどもの国線」に、赤嶺駅からの列車が直通できる構造です。
ダーリンハニー吉川さんのために、「おきなわ球場線」は各球場を結ぶという(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
杉山「ダブルクロッシング(両渡線)も入ってる!」
久野「『おきなわこどもの国線』を作ったのは、実在するテーマパーク『沖縄こどもの国』へのアクセスはもちろんですが、インターネットで乗り換え検索をしたときに、『こどもの国・東京』『こどもの国・沖縄』と表示させたかったからです」
走行する「久野沖縄鉄道」の車両(2019年9月14日、大藤碩哉撮影)。
『A列車で行こうExp.+』は、妄想にすぎなかった路線や街を現実に近い形で作成可能。列車を追いかけたり、列車内からの景色を楽しんだりもできます。2019年11月14日(木)に発売予定で、「プレイステーション4(PS4)」専用。価格は7800円(税別)です。