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林修「キラキラネームと成績に相関性」 米学者は親の教育・経済水準も指摘

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どんな名前を付けようか
どんな名前を付けようか

「個性的な子に育ってほしい」。こんな思いから、一風変わった「キラキラネーム」を付ける親が今も少なくない。

だが、もしも困難な読み方の名前を持つ子と学力の低さに関連性があったとしたら――。現役の予備校講師でもある林修先生がテレビ番組で、自身の体験に基づいてこの点を指摘した。

東大合格者名の名前は全員読める

林先生は2017年9月24日放送の「林先生が驚く初耳学」(TBS系)で、次のエピソードを披露した。20年ほど前、テストを実施した後に受験者の名前を、高得点を取った順に見ていった。すると途中から急に名前が読めなくなったという。一定の点数以下にキラキラネームが多くなったようだ。

さらに2017年、東京大学の合格者名簿を作成して番組プロデューサーに見せたところ、こう言われたという。「全員名前が読めますね」。

林先生は、キラキラネームを持つ本人については「責任はない」と強調する。そのうえで、テストの点数と名前が読めるか否かには「ある程度の相関性はあるなあと(思う)」。

確固としたデータからあぶりだした結果ではない。それでも林先生は、ほかの子とは違った名前にこだわる風潮に対して「個性は名前で表さなくてもよいではないか」との意見だ。名前は固有名詞。その役割は、あるひとつのものを特定、指示する機能だ。読み方が分からず誰なのかを特定できない名前が、本来の固有名詞のあり方に即しているのかと、現代文を教える林先生は疑問を投げかけた。

最近では、赤ちゃんにどんなキラキラネームが付けられているか。ウェブサイト「赤ちゃん名づけ」2017年8月のトップ3を見ると、3位は「颯」、2位は「希心」、そして1位は「蓮旺真」となっていた。3位「颯」は音読みで「サッ」となり、熟語は「颯爽(さっそう)」が思い浮かぶ。これが名前になると、「かける」「はやて」「りゅうが」「たくみ」「そら」とさまざまだ。2位「希心」は音に沿った「きしん」のほか、「きさら」「そあ」「のぞみ」とある。トップの「蓮旺真」は、サイトに読み方が書かれていない。ただ「蓮旺」は「れお」と読ませることがあるようなので、「れおま」でよいのだろうか。

娘に「ヘヴン」「デスティニー」と名付ける親

米国でも、名前と本人の教育レベル、さらには名付け親の教育や所得の水準が膨大なデータに基づいて論じられている。経済学者でシカゴ大学のスティーブン・レヴィット教授らの著書「ヤバい経済学」(東洋経済新報社、2006年刊)が詳述している。

一例に、裁判所に連れてこられた素行不良の15歳少女を挙げた。名前は「テンプトレス(Temptress)」という。意味は「痴女」だ。なぜ母親はこんな名前を付けたのか。実はテレビで見て気に入った女優からとったと言うが、その女性の名は「テンペスト(Tempestt)」だった。間違えたうえ、「痴女」を改名しようともしない。そもそも痴女がどんな意味かさえ知らない母親だったという。

これは極端かもしれない。そこで同書では、米カリフォルニア州で生まれた子どもの膨大な量の出生データと、子どもたちの母親の教育や所得水準をたどった。調査を重ね、「赤ん坊の名前と親の社会・経済的地位の相関」を見いだした。

「親の教育水準が低い白人の女の子の名前」トップ5は、首位から順に、エンジェル(Angel)、ヘヴン(Heaven)、ミスティ(Misty)、デスティニー(Destiny)、ブレンダ(Brenda)となった。エンジェル、ヘヴン、デスティニーは、同書で紹介された「白人中所得層」「親の教育水準が高い白人」のほか、1980年と2000年の「白人の女の子に多い名前トップ10」にはない。それぞれ「天使」「天国」「運命」を意味する名前は、米国版「キラキラネーム」かもしれない。同様に「男の子の名前」トップ5は、リッキー(Ricky)、ジョーイ(Joey)、ジェシー(Jessie)、ジミー(Jimmy)、ビリー(Billy)の順だった。

特徴として、同じ読み方なのにつづりが違うパターンがある。例えば女の子の名前「デスティニー」は「Destiny」という正しいつづりのほか、「Destinee」という書き方の名前が20位中9位に入っている。また「ジャスミン」は本来「Jasmine」と書くが、最も多かったのは「Jazmine」(11位)だった。男の子も、マイケル(Michael)が「Micheal」に、タイラー(Tyler)が「Tylor」としてトップ20に入っていた。

同書では「名前で何かが違ってくるかというと、そんなことはぜんぜんない」としている。一方でデータからは、その子本人ではなく名付けた親の人物像、社会的な立ち位置が見えたのも事実だ。

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