パッククッキングをしたことはありますか? 少ない水で複数の料理を作ることができるので、ライフラインが止まったときでも温かいご飯を食べられるのが魅力です。ただ、普段の調理法とは異なるので、意外と練習も必要なのです。今回は子どもも大好きな「パスタ」と「蒸しパン」、そして「スープ」にチャレンジ。ぜひ、一緒に作ってみませんか?
こんにちは。4人の子どもと名古屋で暮らすライフオーガナイザー®︎中矢くみこです。
電気やガスが止まっても、温かいご飯が食べられるパッククッキング。ただ、我が家のように6人分となると、「ボイルする時間がかかる」「一気に作れない」ことが課題でした。
今回は、6人分同時に完成&調理時間30分を叶えた「時短パッククッキング」をご紹介いたします。
パッククッキング~メインからデザートまで3品
https://kumikonakaya.hatenablog.com/
防災の観点から非常食をストックしている方も多いと思いますが、非常食を効率よくストックするために、筆者は5日分の献立をあらかじめ決めています。もちろんレトルトなどを活用したメニューが中心になっていますが、非常時だからこそ普段から食べ慣れているご飯が恋しくなりますよね。
そこで、パッククッキングメニューも献立に入れています。
ただ、湯煎で調理するパッククッキングは、作るためには少しコツが必要なんです。しかも、先ほどもお伝えした通り、我が家は6人。レシピ通りに作ったはずなのに、うまくできあがらないこともしばしば……。
そこで筆者は、パッククッキングのレシピを増やし、子どもたちの反応を見るためにも、月1ほどで練習しています。
今回作ったメニューは、「トマトペンネ」「野菜のコンソメスープ」「蒸しパン」の3品。これらは普段から子どもたちが大好きなメニューです。
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6人分の材料はこちら。
トマトペンネ
・乾燥ペンネ(150g)……2袋
・たまねぎ……半分
・カットトマト(390g)……2個(缶でもパックでもOK)
・ツナ缶(70g)……1缶
・にんにく……お好みで
・油……適量
・塩こしょう……適量
野菜スープ
・たまねぎ……半分
・にんじん……1本
・コンソメ……適量
・塩こしょう……適量
蒸しパン
・ホットケーキミックス(150g)……1袋
・卵……1個
・牛乳……100cc
・砂糖……大さじ1
・油……大さじ1
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ガス・水道・電気が使えない想定なので、洗い物はできるだけ出ないようにするのがポイント。さらに、生でも食べられる野菜を選ぶと、火の入り方を気にする必要もなくなります。
ペンネと野菜スープは「パッククッキング」、蒸しパンはパッククッキング中の蒸気を利用し、せいろを使って作っていきます。
調理時間を短くするために! 下準備3つのポイント
① ペンネはあらかじめ水漬け
ショートパスタのペンネですが、意外にもゆで時間が長め。筆者が普段使用しているものは、標準ゆで時間は12分となっています。これをパッククッキングだけで火を通そうとすると、ゆでるだけで20分以上かかってしまうことも……。
できるだけ時短するために、今回はあらかじめ水につけて戻しておきました。これで加熱時間を10分に短縮できます!
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水に戻すときには、10%の塩を入れたお水につけて下味を。今回、1人分50g(1人前より少し少なめ)に対して、水160ml・塩1.6g(小さじ1/3ほど)入れました。
パスタは、塩を入れたお湯でゆでることで、軽く塩味をつけますよね。実は以前にもこのメニューにチャレンジしたことがあったのですが、ただの水で戻したところ、味が薄く感じてしまったことがあったのです。このひと手間をかけることでぐっとおいしくなりますよ。
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今回は3時間程度浸けてから、水だけを袋から出します。水を抜いた後にペンネに油をなじませておくと、パスタ同士がくっつきにくくなりますよ。
② できるだけ野菜は薄く!
次に、材料をカットしていきます。たまねぎ、にんじんは火の通りが早くなるように、できるだけ薄くスライス。包丁でカットしたほうが断然早いのですが、ピーラーで薄く削いだほうが火の通りは早くなります。
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今回の加熱時間は、ペンネが10分、野菜スープが15分と短いので、たまねぎの辛味が残らないようにピーラーを使いました。
③ 1袋の内容量は1人分まで
食材を準備したら、袋にセットしていきます。できるだけ「1袋の中の量は少なく!」がポイントです。特に、パスタは2人分で作ると、中心まで熱が入るのに時間がかかります。外側と内側とで火の入り方が変わってしまい、おいしくできないのです。
野菜スープも1人分にしておくと熱の通りも早くなりますし、ひとりひとり分ける必要がなくなるので、食べやすくなります。
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食材を袋に入れたら、空気を抜きながら、上のほうで縛ります。使い終わった包丁やピーラーは、キッチンペーパーとアルコール(食品グレード)で拭いておきます。
加熱時間は30分! いざパッククッキングスタート
蒸しパンは使い捨てカップに入れて洗い物なし
蒸しパンもパッククッキングの要領で作っていきます。ビニール袋の中に、卵、油、牛乳、ホットケーキミックスの順番に混ぜていきます。
完全に混ざったらビニール袋の口を縛り、袋の角を少しだけカットすると、カップに分けやすくこぼれにくいです。
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カップは、使い捨てのベーキングカップに入れていきます。さらに、お弁当用に売られているシリコンカップをベーキングカップの下に敷くと、形が崩れません。
加熱中は吹きこぼれに注意!
いよいよ加熱していきます。下準備をしている間に、お湯を沸かしておきましょう。
今回は、スープを15分ボイル → ペンネを10〜12分ボイル、合計30分以内の加熱時間です。2品をボイルしている間、蒸気を利用して蒸しパンも蒸していきます。
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せいろをのせると鍋の中が見えなくなるので、様子を伺いながら火加減を調整していきます。実はパッククッキングでは、ゆでているときに水はねがしやすいんです。せいろまで蒸気がまわるようにしながら、吹きこぼれたり、水はねしないように注意しましょう。
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パッククッキングが終わってから、蒸しパンの中まで火が入っているか確認します。もし足りなかったら、追加で蒸してくださいね。
加熱時間30分で完成した3品はこちら。
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水で戻したペンネの食感が心配でしたが、ペンネをゆでたときのプリっとした食感はないものの、家族には「普通においしい」と好評。以前にチャレンジした、水につけずに作っていたペンネは粉っぽくて、家族はあまり食がすすんでいなかったので、時短&おいしさという点で大成功でした。
蒸しパンは、ゆでているときの湯気で作っており、蒸気としては強くありませんでしたが、十分ふわふわして、おいしい蒸しパンができあがりましたよ。
まとめ
パッククッキングのボイル時間を短縮するには、「1袋の量を少なくする」「1袋には1人前だけ入れる」ことがポイントです。
さらに、パスタは「あらかじめ水で戻しておく」ことで、時短&おいしさもアップします。さらに、せいろを使えば同時にもう一品つくることができ、より時短につながります。
パッククッキングは、袋に入れるまでなら子どもにもできます。ぜひ試してみてくださいね。