冬場のドライブにおいて大敵ともいえるのが、ガラスのくもり。クルマの安全装備を支えるカメラセンサーなどのエラー原因にもなります。窓を開ける、エアコンを使うなどして取り除くことができますが、効果的な予防方法もあります。
くもりは「結露」 窓開けやデフロスターで除去
冬のドライブではガラスがくもりがちです。特にフロントガラスは、視界を悪くするばかりか、各種安全装備を作動させるカメラセンサーのエラーにつながることもあります。なぜ冬、ガラスがくもりやすくなるのでしょうか。
雪の日にくもったフロントガラスのイメージ(画像:写真AC)。
クルマのガラスのくもりは、家庭のガラス窓などでも見られる「結露」と同じです。かんたんにいえば、湿度が高い車内の空気が冷たいガラスで冷やされ、空気中に含められる水分量が減少、飽和した水分が水滴になってガラスへ付着する――窓がくもる、というわけです。
こうした窓のくもりを素早く取り除く方法としては、窓を開け、乾燥した空気を車内に取り込むこと、そして、フロントガラスの「デフロスター」や、リアガラスの「デフォッガー」を使うことが挙げられます。
「デフロスター」は、エアコンで除湿された空気をフロントガラスに集中して送風し、くもりを素早く取り除くもの。「デフォッガー」は多くの場合、リアガラスに組み込まれた電熱線を発熱させるもので、こちらもくもりの除去を目的とした装置です。
くもり予防もエアコンで ガラスを拭くのも有効
しかし、そうして窓ガラスのくもりを除去しても、しばらくすると再びくもってくることがあります。札幌市北区で自動車用ガラスのリペアなどを行うノーバスジャパンによると、その予防にはエアコンの「A/C」スイッチをONにし、かつ外気導入モードにするのが有効とのこと。
クルマの暖房は、「A/C」OFFだとエンジンの排熱を利用した暖かい空気を送風しますが、ONにするとエアコンのコンプレッサーが作動し、車内の除湿もできます。「冬場は足元のみ風が出るモードで使用する人が多いですが、足元以外からも風が出るようにしたほうが、くもりの予防には効果的です」(ノーバスジャパン)といいます。
またJAF(日本自動車連盟)によると、ガラス面の内側をきれいにすることで、くもりにくくなるといいます。そこに汚れがついていると、より微細な結露が発生するためで、から拭き程度の掃除でも効果はあるとのこと。市販のくもり止めスプレーなどを使用するのも有効だそうです。
※一部修正しました(12月18日15時05分)。