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【戦国武将に学ぶ】佐々成政~大国統治に失敗した猛将の悲劇的最期~

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佐々成政を描いた浮世絵「太平記英勇伝 五十六」(部分、東京都立中央図書館特別文庫室所蔵)
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 織田信長の親衛隊は背中に母衣(ほろ)を背負っていて「母衣衆」と呼ばれています。信長は「赤母衣衆」「黒母衣衆」の2隊に分け、赤母衣衆の筆頭が前田利家、黒母衣衆の筆頭が佐々成政(さっさ・なりまさ)でした。ただ、その成政の初めの頃の履歴はよく分かっていません。

 父親の名前については、盛政とする説、成宗とする説があり、生年についても、1516(永正13)年説から1539(天文8)年説まで幅があってはっきりしていません。ただ、桶狭間の戦いで兄の隼人正が討ち死にしたことは「信長公記」にも見え、その後、成政が佐々一族を率いることになります。

厳冬の立山連峰を越える

 1575(天正3)年に越前一向一揆が平定されたとき、越前8郡は柴田勝家に与えられましたが、残り2郡は成政と前田利家、それに不破光治の3人に与えられています。3人合わせて10万石といわれていますので、成政はここで初めて3万3000石ほどを与えられ、大名の仲間入りをしたことになります。この3人は「府中三人衆」と呼ばれ、柴田勝家の与力となり、同時に信長からは勝家の監視役も仰せつかっていました。

 その勝家が羽柴秀吉と戦った1583年4月の賤ケ岳の戦いのとき、成政は上杉景勝への押さえとして越中(現在の富山県)に残っていたので戦いに加わっていません。そのことが幸いし、戦い後、秀吉に謁(えっ)し、上杉景勝との取り次ぎ役を任され、越中の所領を安堵(あんど)されています。

 ところが翌年、小牧・長久手の戦いで徳川家康・織田信雄が秀吉に敵対すると、成政は徳川・織田陣営側に付き、前田利家との戦いを始めました。しかもそのとき、成政はわずかの家臣を引き連れ、厳冬のザラ峠(サラサラ峠とも)を越え、浜松城の家康に会いに行き、戦いの継続を訴えています。ザラ峠は立山連峰にある標高2000メートルを超える難所で「成政のザラ峠越え」として知られていますが、その時点では、家康も信雄も秀吉と講和の話が進んでいて、成政のこの行動は無駄足に終わっています。

 そうなると、成政は秀吉によって攻められることになり、1585年8月、成政は秀吉に降伏しました。秀吉も秀吉なりに成政の武将としての力量を評価していたらしく、越中の新川郡を安堵しただけでなく、1587年の九州攻めにおける軍功を賞し、何と肥後1国(現在の熊本県)を成政に与えています。肥後は50万石を超える大国なので、これは破格の栄転といっていいでしょう。

秀吉に弁明しようと上方へ

 成政としては一度、秀吉に弓を引いたという後ろめたさもあったと思われますが、こうした秀吉の期待に応えなければというプレッシャーからか、かなり強引な支配を進めたようです。成政が隈本(くまもと)城(熊本城の前身)に入り、肥後支配に乗り出してすぐ、隈府(わいふ)城の隈部親永(くまべ・ちかなが)ら肥後の国人(こくじん)領主(在地領主)たちが成政の支配に抵抗し始めたのです。

 成政が秀吉の意向に沿う形で太閤(たいこう)検地を強行したのに対し、国人たちは、それまで自分たちが持っていた領主権を主張し、肥後各地で国人たちによる検地反対一揆が起きてしまいました。

 結局、成政一人の力では一揆を鎮圧することができなくなり、秀吉も事態を重くみて、小早川秀包(ひでかね)を総大将、安国寺恵瓊を軍監とし、筑後・肥前の立花宗茂や筑紫(ちくし)広門らに命じ、成政の支援に向かわせました。その結果、一揆は鎮圧されましたが、秀吉は「すべての責任は成政にある」として、成政に対し、所領没収の沙汰を下しています。

 おそらく、成政にも成政なりの言い分があったのでしょう。大坂で秀吉に弁明しようと上方に向かいますが途中、尼崎にとどめられ、そこで切腹させられています。かつては前田利家のライバルであり、国持ち大名にもなった猛将でしたが、大局に立った見方ができず、柔軟な対応ができなかった末の悲劇といっていいかもしれません。

静岡大学名誉教授 小和田哲男

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