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海自護衛艦「いずも」わずか31億円で「空母化」のワケ F-35B戦闘機の発着艦が可能に

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2018年末、ヘリ護衛艦「いずも」の、事実上の空母化は大きな話題となりましたが、その最初の年度の改修費用が31億円と計上されました。意外と少ないように見えるかもしれませんが、もちろんそこにはもっともな背景や理由があります。

意外に安いそのお値段、もちろんワケあり

 防衛省は2019年8月30日、2020年度における防衛予算の概算要求を発表しました。

 今回発表された概算要求には、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」に、F-35戦闘機のSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)型であるF-35Bを搭載するために必要な改修費として、31億円が計上されています。

Large 190917 izumo 012020年度防衛予算の概算要求にF-35Bの発着艦能力を得るための改修費が計上された、海上自衛隊の護衛艦「いずも」(竹内 修撮影)。

 これまでヘリコプターの運用しかできなかった「いずも」に、ジェット戦闘機のF-35Bを搭載するための改修費としては安すぎるのではないか。そう思われた方も多いのではないかと思います。

 筆者(竹内修:軍事ジャーナリスト)が、いずも型の仕様決定に携わった海上自衛隊の元幹部から聞いた話によれば、いずも型は設計段階から、将来F-35Bを搭載する可能性を視野に入れており、F-35Bのメーカーであるロッキード・マーチンに、F-35Bの正確な寸法や重量を問い合わせた上で、格納庫から飛行甲板まで航空機を運ぶエレベーターのサイズや、エレベーターに搭載できる重量を決定したとのことです。このためいずも型は、F-35Bを搭載するためのエレベーターの補強は必要としません。

 2020年度の概算要求に計上された31億円は、2019年度末に定期修理のためドックに入る「いずも」に対し、ヘリコプターに比べて排気熱の温度が高いF-35Bへ対応するための飛行甲板の耐熱性強化や、F-35Bが着艦する際の誘導灯の追加などを行なうための経費で、とりあえずこれらの改修作業が完了すれば、F-35Bを「いずも」に発着艦させることは可能になります。

「31億円の改修」から戦力化までにはなにが必要?

 ただ、この改修は「F-35Bの発着艦が可能になる」というだけで、F-35Bを搭載して「いずも」が作戦行動をできるようになるわけではありません。

 F-35は全世界で運用されるすべての機体に、コンピュータが機体の状態をチェックする自己診断システムを内蔵しています。そして、そのデータを収集・分析して、部品の交換時期を割り出し、運用国へ効率的に交換部品を供給するシステムを構築しており、ロッキード・マーチンはこれを「ALIS(Automatic Logistics Information System)」と名付けました。いずも型にF-35Bを長期間搭載して作戦行動を行なうためには、この「ALIS」に接続する端末の追加装備が必要となります。

Large 190917 izumo 02「いずも」の飛行甲板。2020年度防衛予算の概算要求には、耐熱性強化のための改修費が計上された(竹内 修撮影)。

 また、アメリカ海軍はGPSとUHF波を使用して、F-35を自動的に空母や強襲揚陸艦に誘導する「JPALS」と呼ばれるシステムの導入を進めています。日本と同様、F-35Bを導入して空母に搭載するイギリス海軍とイタリア海軍もJPALSの導入を検討しており、これまで艦艇に戦闘機を着艦させた経験の無い航空自衛隊のパイロットが操縦するF-35Bをいずも型に安全に着艦させるには、JPALSの導入も必要になるものと考えられます。

 このほかF-35Bの整備器材などの追加も不可欠で、これらの改修を受けて、ようやくいずも型は戦力として機能するといえます。

アメリカ海兵隊機の発着艦は織り込み済みだった?

 2020年度に計画されている「いずも」の改修が、発着艦に必要な最低限の規模にとどまっているのは、おそらく海上自衛隊がアメリカ海兵隊のF-35Bで「いずも」における発着艦の試験を実施し、その上で今後、どのような改修を行なうかを決めるという方針を定めているからなのではないかと、筆者は思います。

Large 190917 izumo 03改修を受けた「いずも」で最初に発着艦する可能性が高い、アメリカ海兵隊のF-35B(竹内 修撮影)。

 8月21日付の朝日新聞は、政府が2019年3月に来日したアメリカ海兵隊のロバート・ネラー総司令官(当時)に対し、改修後のいずも型で最初に発着艦するF-35Bはアメリカ海兵隊機になるとの見通しを示したと報じています。

 冒頭で、いずも型は設計段階からF-35Bの搭載を視野に入れていたと述べましたが、いずも型の仕様策定に携わった海上自衛隊の元幹部は筆者に対して、当時の自衛隊にはF-35Bを導入する構想は無く、有事にアメリカ海兵隊と共同作戦を行なう際、海兵隊機が臨時にいずも型へ発着艦する可能性を視野に入れて、最低限の改修でF-35Bを運用できる仕様の艦としたと話しています。このため改修を受けた「いずも」で発着艦する最初のF-35Bがアメリカ海兵隊機であるのは、当初の構想どおりといえます。

 上述の朝日新聞は同じ記事で、政府がネラー総司令官に対し、艦艇で戦闘機の運用要領を得るための助言や協力を求めたとも報じています。海上自衛隊とF-35Bを運用することになる航空自衛隊には、艦艇でジェット戦闘機を運用した経験がなく、経験豊富なアメリカ海兵隊からノウハウを学んだ上で、いずも型でF-35Bを運用するのに何が必要かを見定めるのは合理的な判断だといえるでしょう。

 海上幕僚監部も、まず「いずも」に発着艦能力を与えた上で、将来的なF-35Bの運用基盤の整備を行なう方針を示しており、2022年度に行なわれる予定の「かが」の改修では、改修項目が追加され、「いずも」も後に追加改修を受けることになるのではないかと筆者は思います。

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