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「水素をガソリン並みの価格に」実現なるか 完成近い大型液化水素運搬船 流通の要に?

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「水素の大量輸送」その実現が近づいています。川崎重工が大型の液化水素運搬船を開発し、生産地からの水素の輸送を通じて、エネルギーコストを下げようとしています。“ガソリン並み”も視野に入っているようです。

大型LNG船並みの“水素”積載能力

 利用時にCO2(二酸化炭素)を排出しない究極のクリーンエネルギーとして世界的に需要が高まっている「水素」を、石油やLNG(液化天然ガス)のように大量に積んで運べる船が実現しようとしています。
 
 川崎重工業は国際的な水素サプライチェーンの商用化に向け、世界初となる大型液化水素運搬船を開発し、2022年4月にAiP(基本設計承認)を日本海事協会 から取得しました。

Large 220518 suiso 01大型液化水素運搬船の完成イメージ(画像:川崎重工業)。

 船体には、舶用の液化水素貨物格納設備として世界最大の容積を誇る4万立方メートル級の液化水素タンクを4基搭載。積載可能な水素の容量は16万立方メートルと、現在のエネルギー輸送の主役である大型LNG船の主力船型(容量17万立方メートル)に匹敵する能力を持たせました。推進機関には水素を燃料として使用できる二元燃料ボイラーと蒸気タービンプラントを採用し、航行時のGHG(温室効果ガス)削減も図ります。

 外観は従来のガス運搬船からイメージを一新。船首側に設置された流線形のカバーから船尾側のブリッジにかけ、空気抵抗の削減を意識したと思しき流れるようなデザインとなっています。

 また、大量の液化水素を短期間で荷役するための貨物運用システムを搭載。陸上設備から船内の液化水素用タンクまで液化水素を気化させることなく、極低温のまま効率的かつ安全に移送するため、真空二重配管を採用しています。

 今回、開発された大型液化水素運搬船は川崎重工の坂出工場で建造し、2020年代半ばに竣工する予定です。実現すれば、マイナス253度に冷却して体積を800分の1にした極低温の液化水素を、一度の航海で大量に海上輸送できるようになります。

まだまだ高い液化水素

 川崎重工が大型液化水素運搬船の開発に取り組む背景には、水素の大量消費を支える供給手段を確保する目的があります。

 政府がカーボンニュートラルの切り札として掲げる水素エネルギーは、すでに乗用車やバス、鉄道車両のようなモビリティだけでなく、発電や製鉄、航空・舶用燃料といった分野でも利活用に向けた研究開発が進んでいます。川崎重工は「水素需要の拡大のカギは発電利用」としてガスタービンによる水素燃料100%の発電実証を2024年中に始めるほか、三菱重工業も水素ガスタービンの早期商用化に向けた水素発電実証設備を同社高砂製作所に整備する方針を発表しています。

 一方で経済産業省や資源エネルギー庁の資料によれば、現在の水素の供給コストは1ノルマル立方メートル(Nm3。気体の体積の単位)当たり約100円と、天然ガスの約13.3円/Nm3に比べて非常に高く、水素エネルギーの導入を進めるにはコストの問題を避けて通ることができません。

Large 220518 suiso 02大型液化水素運搬船のAiP授与式(深水千翔撮影)。

 川崎重工の本井達哉執行役員(船舶海洋ディビジョン副ディビジョン長)は「水素供給コストの低減に大きく寄与できるのが大型液化水素運搬船だ」と話します。同社は、海外で水素を大量に製造し、それを大型の船舶で国内に輸入することでコストを下げられるとしています。

「カーボンニュートラルの実現には水素のコスト低減が重要な要素。2030年には30円/Nm3まで引き下げることを目標にしている。2050年には液化水素の流通量拡大により20円/Nm3となり、LNGや石油と同じレベルまでコストを下げることが可能だと考えている」(本井執行役員)

先行して建造した「すいそ ふろんてぃあ」

 川崎重工は2021年に世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」(タンク容量1250立方メートル)を建造した実績があります。同船は豪ビクトリア州ラトローブバレー産の褐炭から製造した水素を液化し、日本まで持ち帰る往復約2万kmの実証試験に投入され、2022年2月、無事に神戸の液化水素荷役実証ターミナル「Hy touch 神戸」へ帰港しました。

 この「すいそ ふろんてぃあ」の建造で得られた技術や安全思想、そして液化ガス運搬船の長年の建造により得られた知見を生かして開発したのが、16万立方メートル型の大型液化水素運搬船となります。

いざ液化水素の輸送網実現へ

 大型液化水素運搬船は就航後、川崎重工100%子会社の日本水素エネルギーを幹事社としてENEOSや岩谷産業と共に取り組む「液化水素サプライチェーン商用化実証」に投入される予定です。

 実証事業では商用化水準となる水素供給量年20万トン以上の実現を見通すために必要な大型設備として、1隻で約1万トンを運べる液化水素運搬船や、陸上に設置する5万立方メートル型液化水素タンクなどを川崎重工が供給。水素の製造、液化、出荷、海上輸送、受け入れまでの一貫した国際間の液化水素サプライチェーン実証を行っていきます。

 液化水素運搬船の審査を行った日本海事協会の里見利幸副会長は「水素を社会に実装していくに当たり、安全かつ効率的に製造、輸送、貯蔵するサプライチェーンが不可欠。大型液化水素運搬船の設計は水素サプライチェーンの実現をより具体的に描き出すもの」と評価しました。

Large 220518 suiso 032021年竣工の「すいそ ふろんてぃあ」(深水千翔撮影)。

 川崎重工は大型液化水素運搬船を建造した後、2030年度に世界初の商用船を建造して1日当たり770トンの液化水素輸送を開始。2050年には1日当たり約3万トンもの液化水素を運ぶ大量利用・大量輸送システムの実現を目指しています。

 また、国内でも液化水素サプライヤーの岩谷産業が、北海道で製造した水素を船舶で国内の需要地まで輸送する計画を明らかにしています。

 日本が掲げる2050年カーボンニュートラル、そして水素社会の到来は、大型液化水素運搬船の成否にかかっています。

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