子どもに静かに過ごしてほしいときに、スマホやタブレットを持たせて動画を見せたり、操作をさせたりする人は多いと思います。こうした行為は「スマホ育児」と呼ばれていますが、子どもへの悪影響を指摘する声もあります。子どもが小さいうちからスマホやタブレットを使わせても問題はないのでしょうか。育児における電子機器の正しい活用方法について、保育士の白井麻依子さんに教えていただきました。
子どもとルールを決めること
Q.小さな子どもにスマホやタブレットを操作させることについて、問題や注意点はありますか。
白井さん「スマホやタブレットを使い、動画などの映像コンテンツを見せるのは良くないのではと気にする保護者は多いです。ただ、きちんとルールをつくって視聴する時間を決めたり、何を見るのかをしっかりと決めたりすることができるのなら、大きな問題はないと思います。
小さなお子さんに動画を見せる場合、動画サイトなどの多くは、『ペアレンタルコントロール』など、保護者が見られる動画を管理できるものがあるため、そういった機能を活用するのも良いでしょう」
Q.もし子どもが長時間、スマホやタブレットを使ってしまった場合、どのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。
白井さん「まず、長時間タブレットやスマホの画面を見続けることで、やはり視力の低下というのがリスクとして考えられると思います。さらに、ブルーライトなどの影響により、睡眠の質が低下するということもいわれていますね。
また、タブレットやスマホに夢中になってしまうと、友達と実際に会って遊んだり、外遊びをして体を動かしたりといったことに興味を示さなくなることも考えられます。遊びや楽しみの時間がタブレットやスマホでの動画視聴やゲームだけということになってしまうと、健康的な生活とは言えないですよね」
Q.もし子どもが長時間、スマホやタブレットを使いたがってしまう場合、保護者はどのような対応を取るべきでしょうか。
白井さん「まずは『1日何分触ってもいいのか』『どの時間に・どの場所で触ってもいいのか』など、お子さんとルールを決めるようにしましょう。そして、遊びの方法をスマホやタブレットだけにせず、『これを見たらボール遊びをしよう!』など、他の遊びに誘導させてあげると、遊びの幅が広がります。
特に小さなお子さんは保護者の行動を観察したり、まねしたりすることも多いです。そのため、保護者がお子さんの前でスマホやタブレットばかり触らないというのを意識することも重要になります」
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スマホやタブレットが一家に1台は必ずある時代なので、小さなお子さんも自然と触れているご家庭も多いですよね。ただ、やはりずっとスマホやタブレットばかり触らせるのは、子どもの発育にも良くありません。適度に触らせるのは問題ありませんが、友達と外遊びをするなど、他の遊び方も一緒に覚えられると良いですね。
オトナンサー編集部