不妊治療の実体験を描いた漫画「不妊治療にかかるお金の話レポ」が、Xで合計500以上の「いいね」を集めて話題になっています。
高額なイメージがある不妊治療。不妊治療を経験した作者の率直な感想も、「とにかくお金がかかった」というものでした。ただ、その中で作者・犬石さんが利用したさまざまな制度がありました。不妊治療の金銭的な制度について詳しく紹介した描いた作品に、読者からは共感の声が上がっています。
不妊治療に前向きに向き合えた
この漫画を描いたのは、Xで漫画を発表している、漫画家の犬石さんです。犬石さんに、作品についてのお話を聞きました。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
犬石さん「本格的に描き始めたのは2019年ごろだと思います」
Q.今回の漫画を描いたきっかけを教えてください。
犬石さん「『不妊治療つらい……だけでは終わらせたくない!』と思ったことがきっかけでした。実際、『この体験が誰かの役に立つかもしれないから頑張ろう!』と考えることで、前向きに治療に取り組むことができました」
Q.不妊治療に関して、いろいろな制度があるのはどうやって知ったのでしょうか。
犬石さん「インターネットで調べました。いろいろなサイトを見ているうちに、公的な助成制度や自治体ごとの支援内容があることを知りました」
Q.もしその制度がなければ、諦めていた治療もありますか。
犬石さん「諦めることは恐らくなかったと思いますが、治療のステップアップが遅くなった可能性は高いです」
Q.利用して一番「助かった」「便利だった」と思う制度は何でしょうか。
犬石さん「高額療養費制度です。治療費が高額になる中で、一定額を超えた分が払い戻されるこの制度のおかげで、安心して治療を続けられました」
Q.逆に「こうだったら良かった」と思うことはありますか。
犬石さん「不妊検査(ブライダルチェック)の存在意義と補助金については、もっと広く知られてほしいなと思います。私も不妊検査は知っていましたが、スルーしていました。ですが、その後検査したときには、卵子の数が40代後半と同じくらいという状況でしたので…。もし事前にそうしたリスクを知っていれば、結婚してすぐに検査を受けていたと思います」
Q.今回の作品について、どのようなコメントが寄せられていますか。
犬石さん「『分かりやすかった』『知らなかった』と言っていただくことがありました」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えてください。
犬石さん「女性の悩みや不安に寄り添える漫画を描いていきたいと思っています」
オトナンサー編集部