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「EV界の巨人」の“最初の小型トラック”初公開!「日本市場にアジャストさせてます」一体どこが?

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中国の大手電気自動車メーカー「BYD」が新たな電動トラックを初公開しました。どのような特徴があるのでしょうか。取材すると、「日本市場をこれまでにないほど意識した」仕様であることがわかりました。

これまで以上に日本を意識した新型車種

 2025年10月29日より東京ビッグサイトで開催されている「ジャパンモビリティー2025(JMS2025)」において、中国のEVメーカー「BYD」は、小型電気(EV)トラック「BYD T35」を初公開しました。

Large figure1 gallery2 BYD T35(布留川 司撮影)

 会場には「BYD T35」のアルミバンと平ボディの2種類の実車が展示されていましたが、その大きさや外見は国産の小型トラックを意識したサイズとデザインとなっていました。掲示されたスペックによると最高速度は時速120kmで、1回の充電で走れる走行距離は250km。国産EVトラックの1充電当たりの走行距離は約100km程度であり、それだけでも本車両に大きなアドバンテージがあるといえます。

 バッテリーはBYDが独自に開発したLFP(リン酸鉄リチウムイオン電池)ブレードバッテリーを採用されており、BYD社員によれば、「弊社は元々がバッテリーメーカーだったため、その性能は非常に高いものがあります。現在ではバッテリーからモーターまで電気関係を垂直統合(自社ですべて対応)で生産しています」と説明。EVについては高い技術力と実績があることもアピールしていました。

 また、価格についても約800万円を予定しており、これは同サイズの国産EVトラックよりも安い価格帯となっています。

 しかし、「BYD T35」の注目すべき点は、EVとしての性能や価格だけではありません。このトラックにはそれ以外にも日本ならではの事情に合わせた独自仕様があるのです。

トラックドライバー不足に対応?

 BYDではこれまでも世界各国でEVトラックを発売してきましたが、この「BYD T35」のような小型トラックを開発・販売するのは今回が初めてだといいます。

 BYDの社員の説明によると「BYD T35」は普通免許で運転することが可能で、車体は日本の法規・寸法に対応した専用設計となっているそうです。つまり、このEVトラックでは、大型トラックのように中型免許などを新しく取得することなく運転をすることができ、新人ドライバーにも労働機会の窓口を広げることになります。

 日本のいすゞ自動車でも、同様な理由により普通免許対応小型トラックとして「エルフミオ」を販売していますが、BYD社も車体自体の性能や機能ではなく、そのマーケットに合わせた専用モデルの開発・販売を行ってきたことに注目すべきなのかもしれません。

 なお、「BYD T35」の発売は来年の春頃を予定しているそうです。

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