映画「名も無き世界のエンドロール」に出演する女優の山田杏奈さん。
同作は、それぞれ複雑な家庭環境で育った幼なじみのキダ（岩田剛典さん）とマコト（新田真剣佑さん）、同じ境遇の転校生ヨッチ（山田さん）は支え合いながら平穏な毎日を過ごしてきました。しかし、あるとき、ヨッチは2人の前から消えてしまいます。10年後のクリスマスイブ、表社会をのし上がったマコトは裏社会で交渉屋として暗躍するキダの力を借りて、“ある壮大な計画”を実行しようとしますが…行成薫さんの同名小説の映画化です。
オトナンサー編集部では、山田さんにインタビューを実施。役が決まったときの心境や、役へのアプローチなどについて聞きました。
心地いい雰囲気を芝居に反映
Q.原作を読まれていかがでしたか。
山田さん（以下敬称略）「言えないことが多い作品なんですが、読み進めて、初めて映画を見てくださった方と多分同じような感想です。その日はずっと、この作品のことを考えていました」
Q.役が決まったときのお気持ちを教えてください。
山田「ヨッチとキダとマコトの関係性が肝にもなります。友情でもあり、愛情でもある、そんな気持ちを大事にしたいと思いました。後半のキダとマコトの“ある計画”のためにヨッチも絡んでくるので、存在感をお芝居で出せればいいなと思っていました」
Q.新田真剣佑さん、岩田剛典さんとの関係性で工夫したことはありますか。
山田「過去と現在のパートに分かれているのですが、私は過去パートに出演しています。みんなそれぞれ年も違うので無理に合わせるのではなく、毎日話していて、心地いい雰囲気を出して、お芝居に反映できればいいなと思いました」
Q.新田さん、岩田さんと共演していかがでしたか。
山田「年齢がバラバラなので、ちぐはぐに見えないように寄せています。私も髪を半分染めて、メークも幼く見えないようにしました。フラットに接してくださったので、お芝居しながら関係性を作っていけました」
Q.役と似ているところはありますか。
山田「キダとマコトへの接し方、私も男っぽくサバサバしているので、そういうところは似ていると思います。でも、彼女ほど内面に秘めているものはありません」
Q.役へのアプローチ方法を教えてください。
山田「台本を読み込んでいました。似ているところを探してベースにすることはあります。そこをベースに全て考えてしまうとハードルが出てくるので、出てきたら台本を読んで、私の中で組み立てていきます」
Q.大学に進学せず、女優業に絞られました。決意を固めたエピソードを教えてください。
山田「高校は全員進学するような高校でした。お仕事をしながら単位が取れるような学校ではありません。単位が取れなくなったら決め時と思っていました。高校3年の夏に転校して、大学に行って勉強するよりは現場でお芝居したいんだなと思っていたので、そんなに迷いませんでした」
Q.今回、一番の挑戦を教えてください。
山田「ここまでの規模の作品に出るのが初めてだったので挑戦でした。岩田さんや新田さんにも追い付けるようにというのもありました」
Q.演じるときに大事にしていることはありますか。
山田「うそをつかないことです。カメラの都合で動くときも理由を付けて動くようにしたりして、気を付けています」
Q.理想の女優像を教えてください。
山田「いい意味で、見ていて共感して、こっちが恥ずかしくなるような演技をされている方がいらっしゃいますが、うそがないから、そういう気持ちになると思います。そういうお芝居ができるようになりたいです」
映画「名も無き世界のエンドロール」は1月29日から全国公開。
オトナンサー編集部
