あの雲の峰の向こうに見たことのない島が……
東京の空に「ラピュタ」が現れた――。
2021年7月下旬、そんな投稿がツイッターをにぎわせました。
写真を撮影しアップしたのは、紗未さん(@szuuxlo)。JR中央線・阿佐ヶ谷 ― 高円寺駅間を走る電車の窓から見えた、高く厚い巨大な入道雲に魅(み)せられて、思わずiPhoneカメラのシャッターを切ったといいます。
「座席に座っていたのですが、この雲を見つけて思わず立ち上がってしまいました。ラピュタみたいなでっかい雲! 迫力すごい! 美しい……! って心の中で叫んでいました(笑)」
と、そのときのことを振り返ります。
宮崎駿さん原作・脚本・監督の映画『天空の城ラピュタ』は、1986(昭和61)年8月に公開されたスタジオジブリの不朽の名作。
投稿画像を見たジブリファンたちも次々に反応し、
「あの雲の中に必ずラピュタがある!」
「竜の巣だー!」
「所以真的有天空之城!」(中国語で、「天空の城は本当にあったんだ!」)
など、作中のセリフになぞらえたリプライ(返信)が国内外から寄せられました。
夏を感じられる空や雲が好きという紗未さん。
「このような空や雲は狙って撮れるものではないので、その瞬間を逃さないように写真に残しています」
映画の公開から35年後の夏。夏は“ラピュタ”に出合える絶好の季節かもしれません。