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「大変でしたね」は失礼? 意外と知らない言葉の使い方

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「大変でしたね」は、相手の苦労や悲しみに寄り添う表現です。ビジネスシーンでもよく見聞きしますが、目上の人にそのまま使用しても問題ないのでしょうか?

今回は、「大変でしたね」という言葉の正しい意味と使い方、さらに言い換え表現を紹介します。ぜひ参考にしてください。

■「大変でしたね」の意味

「大変でしたね」とは、相手の苦労をねぎらうフレーズです。

そもそも「大変」には「並々ならない苦労」という意味があります。つまり、「たくさん苦労をしてつらい思いをした」という状況に対して、その気持ちに寄り添い、共感を示す言葉なのです。

例えば、相手の仕事が忙しかった、病気やけがに苦しんだといった場面で使うことが多いでしょう。

◇「大変でしたね」は目上の人にも使える敬語?

「大変でしたね」は、言葉としては敬語であるものの、人によっては上から目線に感じたり、苦労を決めつけられたような気分になったりしてしまう場合があります。

そのため、目上の人に使う際は注意が必要です。特に、普段あまり関わりがない上席の方や取引先、お客様などに対しては、使用を避けるのがベター。

また、直属の上司など日頃から親しい間柄であれば問題ありませんが、相手の立場や関係性によってより丁寧な敬語表現に直したり、前後でフォローの言葉を添えたりすることを心掛けましょう。

■「大変でしたね」の使い方【例文付き】

「大変でしたね」は、過去の出来事をねぎらったり、気遣ったりする言葉。相手の苦労に対して、共感する姿勢を示すために使います。

また、過去のつらかった出来事を打ち明けられるなど、話を聞いた上での感想として「大変でしたね」を用いることもあるでしょう。

以下で、例文を紹介していきます。

◇例文

・残業が続いた人をねぎらう時
A:「新しいプロジェクトが苦戦してて、先週は残業続きだったんだよ」
B:「それは大変でしたね。体調を崩さないよう、ゆっくり休んでくださいね」

・過去の苦労話を聞いた時
A:「あの時は人手不足で特に大変だったんだ」
B:「大変でしたね。お話を聞いて、今のこの環境に感謝しようと思いました」

・病気やけがなどで休業を取るという連絡をもらった時
A:「先日骨折をしてしまったので、しばらく休業させていただくことになりました」
B:「大変でしたね。後はこちらで引き継ぎますのでご安心ください」

■「大変でしたね」の言い換え表現

ここからは、「大変でしたね」の言い換え表現を紹介します。

細かいニュアンスを考えた上で、そのシーンに合ったねぎらいの言葉を選びましょう。

◇(1)「大変お疲れさまでした」

「大変でしたね」だとカジュアルすぎる場合は、「大変お疲れさまでした」と述べることで、相手をねぎらう意を伝えることができます。

目上の人にも使いやすい表現のため、上司や取引先、お客様に対してなど、幅広いシーンでの使用が可能です。

より丁寧な言い方にするなら、「大変お疲れさまでございました」とすると良いでしょう。

参考記事はこちら▼ 「お疲れ様でございます」は正しい敬語? 使い方や例文・言い換え表現

◇(2)「心中お察しいたします」

「心中お察しいたします」は、相手が苦労したことに共感する様子を意味する言葉です。仕事で大変だった状況というよりは、身近な人を亡くした時など相手にとっての悲しい出来事に対して使うことが多いでしょう。

しかし、目上の人などの立場が違う相手や、気持ちが分かると断言できないような場面で使用すると、不快にさせてしまうかもしれないので注意が必要です。

また、「心中お察しいたします」を話し言葉として使う際には、くれぐれも笑わずに真剣な表情で述べるのがポイントですよ。

参考記事はこちら▼ 「心中お察しします」の意味は? 正しい使い方と注意点(例文つき)

◇(3)「災難でしたね」

「災難でしたね」は、相手が思わぬ形でトラブルに巻き込まれたり、突然の事故や病気などがあったりした時に使うフレーズです。

主に予測できないことに苦しんだ時に用いるため、普段から慢性的な病気の症状がある人に対しては適さない表現といえます。

また、「大変でしたね」と同じく、目上の人にストレートに使ってしまえば偉そうな印象を与えかねません。使用する相手やタイミングには十分注意しましょう。

■「大変でしたね」を目上の人に使う時は注意が必要

「大変でしたね」は相手をねぎらったり気遣ったりする表現ですが、目上の人に使う場合は注意が必要です。また、相づちとして気軽に多用すれば、心が込もっていない冷たい人だと思われる原因になる可能性も。

だからこそ、使用場面には十分注意し、その上で相手の立場になって感情を乗せた言い回しにすることが必要です。

「大変でしたね」と述べるだけでなく、何かあれば自分も助けるといったサポートの姿勢を見せることで、誤解を与えない思いやりの気持ちを表現することができるでしょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

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