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世界大戦で運命が狂った駆逐艦「江風」ご存じか 旧海軍で一度も使われず地中海で沈没 なぜ?

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旧日本海軍がイギリスに発注した駆逐艦の中に「江風」という船がありました。同艦は第1次と第2次、両方の世界大戦で運命が大きく変わり、最後まで日本に来ることなく終わったとか。一体どのような艦歴を辿ったのでしょうか。

イギリスで生まれ、イタリアに嫁いだ日本艦

 戦争中は、各国とも鹵獲した敵国の軍艦を自軍に編入し、新たな艦名を付与して増強戦力として使い続けることがよくあります。また、不足する海軍戦力を補うために、友好国から軍艦を譲ってもらうことも方々で見受けられる行為です。しかし、そのようなやり取りを経た結果、なんと3か国もの海軍を渡り歩いた旧日本海軍の軍艦が存在します。

Large figure1 gallery3イタリア駆逐艦「アウダーチェ」。元は旧日本海軍の「江風」として建造されていたが、第1次大戦中にイタリアが購入、その後同国の海軍艦艇として進水、就役している(画像:パブリックドメイン)。

 その艦の名は「江風(かわかぜ)」。いったいどのような生涯を歩んだのでしょうか。

 旧日本海軍は明治維新以降、イギリス海軍を「師」として仰ぎ、練成を重ね、艦艇を揃えてきました。日本海海戦で活躍した、かの戦艦「三笠」もイギリスの老舗軍事企業ヴィッカース社に発注して建造されたものでした。

 日本海海戦から7年後の1912年、旧日本海軍は、当時最新の船舶機関だったディーゼル・エンジンとその搭載方法を研究するため、イギリスのヤーロウ社に「浦風」型駆逐艦2隻を発注します。このとき建造された2番艦が「江風(当初の仮称艦名は第36号駆逐艦)」でした。

 ところが建造中に第1次世界大戦が勃発し、イギリスはドイツと戦争状態に突入しました。このことが「江風」の運命を狂わせます。

 浦風型駆逐艦は、前述したようにディーゼル・エンジンの搭載が計画されていました。しかし、それとタービン・エンジンを連結するための減速装置に、ドイツのフルカン社製ギアを搭載する予定だったため、大戦の勃発によって入手が不能となり、最終的にタービン・エンジンのみの搭載となってしまったのです。その結果、旧海軍にしてみたら、浦風型を、わざわざイギリスに発注した意味がなくなってしまいました。

 同時期、ヨーロッパでは第1次世界大戦の勃発によって各国とも兵器の拡充に奔走しており、そのような中でイタリア海軍は軍艦不足に悩んでいました。そこで同国は、イギリスで建造中だった浦風型に目をつけます。そして日本との交渉の結果、「江風」を譲渡してもらえることになりました。

イタリア艦として第2次大戦に従軍、ドイツ艦として沈没

 進水前の1916年7月5日、イタリア海軍は「江風」を「イントレピード」と命名。さらに1916年9月25日に「アウダーチェ」と改名されました。なお、アウダーチェとはイタリア語で「勇敢な」または「勇敢な人」を意味します。

Large figure2 gallery4第2次世界大戦でドイツがイタリアから接収した駆逐艦「TA20」。1944年11月1日にイギリス海軍の攻撃を受けてアドリア海に没している(画像:パブリックドメイン)。

 こうして「江風」改め「アウダーチェ」は、その2日後の9月27日にヤーロウ社で進水すると、1917年3月1日にイタリア軍艦として竣工。本国へと回航されたのち、第1次世界大戦中はアドリア海方面で、オーストリア・ハンガリー帝国海軍の艦艇と戦いました。

 そして大戦終結後の1929年9月、旧式化に伴い水雷艇へと変更されています。さらに1937年には、無人標的艦に改造された旧式巡洋艦「サン・マルコ」の遠隔操縦母艦になりました。

 やがて第2次世界大戦が勃発すると、「アウダーチェ」は近代化改修を受け、護衛艦として実戦に参加します。しかし、1943年9月のイタリア休戦にともない、同艦は9日にトリエステを出港して連合軍への投降を試みますが、途中で機関が故障してヴェネチアに緊急入港したところで、ドイツ軍の手に落ちてしまいました。

 ドイツ軍は「アウダーチェ」を拿捕すると、武装をドイツ式に改めたうえで艦名も「TA20」に変更し、地中海方面での任務に投入します。

 こうしてドイツ軍艦として地中海で1年あまりにわたって活動したものの、1944年11月1日、アドリア海北部のクヴァルネル湾口に浮かぶロシニ島付近の海域で、イギリス駆逐艦2隻と交戦して撃沈されました。

 ちなみにこの海戦は、「TA20」をはじめとしたドイツ艦艇が、撤退中のドイツ地上部隊を乗せた小規模船団の護衛中に発生しており、イギリス駆逐艦群は別任務で出撃中でした。襲撃は阻止され、肝心の船団は無傷で目的地に着いています。

 かくして、日本の発注でイギリスに生まれた「江風」は、イタリアに「嫁入り」して第1次世界大戦を生き抜き、続く第2次世界大戦では、ドイツと「再婚」したうえで活躍中に「生みの親」であるイギリスの軍艦に撃沈されるという、数奇な運命をたどったのでした。

 なお、前述したように「江風/アウダーチェ/TA20」は、元々は旧日本海軍の駆逐艦として建造されたものの、一度もインド太平洋方面に来ることなく終わっています。その点でも同艦は稀有な船と言えるでしょう。

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