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左手でもサクサク切れる! コクヨ“利き手問わないハサミ”好評、実は挫折の過去も…担当者が明かす「開発秘話」

オトナンサー

ビジネス

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2024年12月にリニューアルした「ハサミ<サクサ>」。基本的な構造は右利き用のはさみと同じだが、右利きの人だけでなく、左利きの人も使用可能(コクヨの公式サイトより)
2024年12月にリニューアルした「ハサミ<サクサ>」。基本的な構造は右利き用のはさみと同じだが、右利きの人だけでなく、左利きの人も使用可能(コクヨの公式サイトより)

 左利きの人にとって使いにくい道具の一つが「はさみ」ではないでしょうか。店舗や通販サイトでは左利き用のはさみが売られていますが、種類が豊富とは言えず、左利きの人が右利き用のはさみを使っているケースも珍しくありません。

 そんな中、「ハサミ<サクサ>」シリーズを製造するコクヨ(大阪市東成区)が2024年12月、右利き、左利き両方に対応した同シリーズのリニューアル品を発売しました。そもそも、なぜ利き手を問わずに使用可能なはさみを開発したのでしょうか。開発の経緯について、同社の開発担当者に聞きました。

左利き用のはさみを発売したが…

 コクヨによると、同社は2000年以前から性別や年齢、体の状態などを問わず、さまざまな人が使用可能な、いわゆる「ユニバーサルデザイン」の商品開発に着手。2002年に左右非対称のデザインで、子どもから高齢者まで幅広い年齢の人が使えるはさみ「テピタ」を発売しました。

 その後、同社は2010年、子ども向けの左利き用のはさみ「エアロフィットキッズ」の販売を開始したのを機に、2013年7月には大人も使用可能な左利き用のはさみ「エアロフィットサクサ(ハサーP250シリーズ)」を発売しました。ユニバーサルデザインの商品開発を強化したということです。

 エアロフィットサクサ(ハサーP250シリーズ)は、刃先にかけて刃の角度が広がる「ハイブリッドアーチ刃」を搭載し、当時、同社の従来製品の約4倍の切れ味を実現したといいます。また、テープのような粘着物を切ってもベタつきにくくするため、はさみの刃の内側の接地部分を最小限に抑えた「3Dグルーレス構造」を採用し、人気商品に成長したということです。

 同社は2017年、こうした基本的な価値を維持しつつ、より使いやすさを追求するため、エアロフィットサクサを「ハサミ<サクサ>」にリニューアル。

 主に家庭で使われることを想定し、自社従来品よりも本体重量を軽量化し、手への負担を軽減したほか、より多く指が入り、力が入れやすい「ワイドフィットハンドル」を採用したということです。また、顧客のインテリアに合わせるため、カラーを5種類展開したといいます。

 一方で、左利き用のはさみは、思うように売り上げが伸びず、一部商品を除き、販売を終了したといいます。担当者は「左利き用のはさみは市場規模の関係で主力商品として持続的な販売が難しく、現在、左利き用のはさみは当社のラインアップにはキッズ用の商品しかありません」と当時の販売状況を明かしました。

はさみを600本試作し実証実験を繰り返す

 同社は2024年12月、右利き、左利き両方に対応した「ハサミ<サクサ>」のリニューアル品を発売。ハンドルに対して刃を傾けて成形する「傾斜インサート」を搭載しているのが特徴で、担当者によると、使用者の利き手や技量を問わず切りやすく、特にビニールのような薄い物に対して効果を発揮するといいます。

 利き手を問わずに使用可能なはさみを開発した理由について、担当者は「『ハサミ<サクサ>』シリーズの購入者アンケートでは、お客さま満足度は98%と高い評価をいただいていましたが、そのような状況でさらに快適性を高めたいと考えたからです。その場合、多様な人の使いやすさを追求する必要があります」と説明しました。

 当時、はさみの開発担当者は左利きでしたが、左手で従来品の「ハサミ<サクサ>」シリーズを使ったところ、切れ味の性能が製品の合格水準にまったく及ばなかったといいます。一方、左利き用のはさみを再販する場合、売り上げやコストの面で課題があります。

 担当者は、「左利き、右利き問わず、また力の弱いお客さまも含め、さまざまなお客さまに使っていただける機能があれば、定番品として広く使っていただけるのではないかと考えました。そこで、利き手を問わない構造のはさみを開発することに決めました」と商品開発のきっかけを教えてくれました。

 ただ、利き手を問わないはさみの開発は苦労したといいます。例えば、左利きの人が使いやすいハンドルを設計したところ、今度は右利きの人が使いにくくなるといったように、ハンドルのデザインを工夫するだけでは、利き手に関係なく使用可能なはさみを開発するのが困難だったということです。

 また、担当者は「そもそも、はさみを使う際、左右の刃と刃が近接し、隙間がない方がよく切れます。そのため、はさみを使う人は無意識のうちに自分で刃の隙間の発生を抑え、工夫をして切っています」と説明。

 その上で「ただ、左利きの人は、右利き用のはさみでこの動作をする際に、はさみを握る方向に対して逆の力をかけなければならず、これが、切りにくさにつながっています」と、従来のはさみの構造の課題を指摘しました。

 そこで、担当者が着目したのは「刃の傾き」だったといいます。「『刃同士のすり合わせ作業を自身で調整するのではなく、刃を斜めにすることで自動的に誘発される仕組みを作れば、利き手に限らず使用感に差が出ないはずだ』と思い至りました」と話し、先述の傾斜インサートを搭載したはさみの開発を開始したということです。

 ハンドルに対して刃を傾けて成形するという構造は過去に例がないため、約600本のはさみを試作し、切れ味や使いやすさに関する実証実験を半年ほど繰り返したといいます。

 リニューアル後の商品の評判について聞くと、担当者は「右利きのお客さまからは『特にビニールなどは、はさみにかんでしまって切りづらかったのが、このはさみだとサクサク切ることができて、手間にならない』『特にビニールや薄い物は、はさみでは切りづらかった。(切れ味を体感して)以前のはさみにはもう戻れない』」と説明。

 また、「左利きのお客さまからは『本当に切れ味がいい。(左手でも)サクサク切れて、感動する』『小さい頃から左手では上手に切ることができず、日頃諦めて右手で切っています。左手でハサミを使用したのは、数十年ぶり』『工作が苦手でしたが、幼少期にこのはさみに出合っていれば苦手意識を克服したかも』という意見をいただきました」とうれしさをにじませました。

 なお、担当者によると、傾斜インサートを搭載した「ハサミ<サクサ>」のラインアップは、薄い物から厚い物までしっかり切れる「スタンダード刃」(税込み528円)、テープを切ってもベタつきにくい「グルーレス刃」(同693円)、のりの汚れとサビに強い「フッ素・グルーレス刃」(同1078円)、耐久性が高い「チタン・グルーレス刃」(同1397円)の4種類だということです。使用用途に合わせて購入してみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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