愛犬の“呼ばれ方”について描いた漫画「お散歩中」がSNS上で話題となっています。ある日、愛犬の散歩をしていた女性。すれ違った子どもが「ママー、犬がいる」と言っているのを耳にし、わなわなと身震いするのを感じ…という内容で「その気持ちよく分かります」「あるあるですね」「間違ってはないんですけどね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
どういう呼び方をしてほしい?
この漫画を描いたのは、OMS(ペンネーム)さんです。漫画家として活躍しています。幼少の頃から漫画を描き始め、現在は、インスタグラムやウェブサイト「わんちゃんホンポ」の「ちーちゃんですけどもっ」で愛犬についての漫画を発表しています。
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
OMSさん「仲の良い後輩だけ、なぜか、ちーちゃんのことを『犬』と言うので違和感を覚えてしまい、漫画にしました。だいたいの人は『わんちゃん、元気?』『ちーちゃん、どう?』などと言ってくれるので」
Q.「犬」と呼ばれるのが気になり始めた、きっかけはあるのでしょうか。
OMSさん「きっかけがあったわけではなく、一緒に暮らしているうちに徐々に『犬』と呼ばれることが気になるようになりました。家族として暮らしている感覚なので、絆ができてくるとなおさらです。自分でも日常会話で『犬』と使うこともありますが、私の愛犬を知っている人に『犬』と呼ばれると違和感を覚えるようになりました」
Q.「犬」と呼ばれたときの詳しい心境を教えてください。
OMSさん「家族として生活しているので、『犬』と呼ばれると『物』として扱われている気がして、少し寂しい感覚になってしまいます。自分が、『犬』と呼ばれることが嫌だというよりは、ちーちゃんに申し訳ない気持ちがします。わんこだって感情があって主張もするし、精いっぱい生きていますから」
Q.後輩はその後、「ちーちゃん」と呼んでくれるようになりましたか。
OMSさん「呼んでくれています(笑)とてもいい子で、悪気がないのは知っていますし、ちーちゃんをとてもかわいがってくれています」
Q.ちーちゃんを知らない人には、どのように呼んでほしいですか。
OMSさん「他人なら『犬』でもあまり気になりません。この感覚は動物と暮らしていないと分からないと思うので。ただ、気にする人もいるので、犬を見つけたときは『わんこ』『わんちゃん』と呼んであげるとよいと思います。親しい人には名前で呼んでほしいです。名前で呼ばれると、大切な存在だと認められている気がします」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
OMSさん「動物と暮らす人たちにとっては、あるあるでした。『犬』という呼び方だけでなく、『飼い主』『エサ』という言葉も『家族』『ご飯』のように言い換えてほしいという意見もあり、分かるなと思いました。それだけ大切にされているということですので、ご了承ください(笑)幸せな動物がたくさんいる方がいいですからね」
オトナンサー編集部