Instagramのフォロワー数43.6万人超えのインフルエンサーであり、実業家、そして四児の母である宮崎麗果さん(36歳)。二度の離婚を経て元ダンス&ボーカルグループの黒木啓司さん(44歳)と再婚し、現在第五子を妊娠中の宮崎さんに、夫婦関係や仕事と家庭の両立について聞きました。
知らないうちに彼の存在が大きくなっていた
ーー2021年に再婚され、ステップファミリーとなった宮崎さん。旦那様との馴れ初めを教えてください。
宮崎麗果さん(以下、宮崎) 私と啓司さんの共通の友人がいて、その友人と食事をしているときにたまたま啓司さんが合流したのが初対面でした。それから数カ月間は友だちとしてお付き合いしていました。
私はお酒を飲まないこともあり、夜遅く活動することもなかったので、「一緒に朝活しよう」という感じで、午前中にカフェでおしゃべりすることが多かったです。次第に頻繁に連絡を取るようになって、気づいたら毎日のように一緒に過ごすようになっていました。
あるとき会わない日が続いて、知らないうちに彼の存在が私の中でとても大きくなっていることに気づきました。彼がいないと、心にぽっかり穴が開いたような気がして「あれっ?」って。そこから恋愛対象として意識し始めた気がします。
ーー啓司さんのどんなところに惹かれましたか?
宮崎 彼は言葉にも態度にも嘘がなくて、裏表がない、真っ直ぐな人。人間性がとても信頼できると感じました。男女にかかわらず大人同士の付き合いって建前があるし、本心を探りながら気遣いつつ関係を築くと思うんですけど、彼はそういうフィルターがまったくないので、新鮮でもありました。
そして、何事も一生懸命な姿勢は本当に尊敬できます。曲がったことが嫌いな人だから、自分が少しでも納得がいかないことがあれば、妥協しないし、嫌なことは嫌だと言うし、忖度しないんです。すごくピュアなところもすてきだなと感じました。
(提供写真)
初めて会ったときに「パパ!」と呼んだ息子
ーーお付き合いをしてからどういう流れで結婚に至ったのですか?
宮崎 最初の結婚のときに出産した第一子は前のパートナーと暮らしていて、私が啓司さんと出会ったのは二度目の離婚をしたあと。第二子・第三子を育てるシングルマザーでした。そのことは最初から話していたので、交際することになったときに彼が「無責任にお付き合いしたくないから、ちゃんと結婚を前提にしたい」と言ってくれました。
なので、私は彼が「結婚しよう」ってアタックしてくれたと思っているんですけど、彼に聞いてみたら、私のほうが先に好きになったと思っていたみたいです(笑)。お互いに自然に、この人とずっと一緒にいたいと思っていたんでしょうね。
ーーステップファミリーの黒木家ですが、啓司さんと2人のお子さんーーゆうざんくんとハナちゃんは、どんなふうに仲よくなりましたか?
宮崎 初めて会ったときから運命的だと感じるほど、2人とも啓司さんのことをすぐ大好きになっていました。啓司さんは子どもたちに対して変にいい人ぶることは全然なくて、最初から対等な態度で接してくれました。とくにゆうざんとは男同士でじゃれあって、男友達みたいな感じ。
4人で水族館に行ったんですけど、その日になんと啓司さんとゆうざんがケンカしてたんですよ(笑)。何を言ったかは忘れましたが、ゆうざんが啓司さんに向かって言ったことに対して、啓司さんがムキになって「なんでそういうこと言うんだよっ」って言い返してて。そんな2人が微笑ましく見えました。
私とはまた違う関係性を築いてくれているので、子どもたちに「これから啓司パパと一緒に住むんだよ」と伝えたときにも、すぐに賛成してくれました。
「ちゃんとやろうね」ではなく「ベストを尽くそう」
ーー昨年、第四子のケイリーくんが生まれて、いまお腹には第五子となる赤ちゃんが宿っています。幼い子どもたちを育てながら仕事をして忙しい毎日だと思いますが、宮崎さんが子育てで大事にしていることは?
宮崎 完璧を求めないことでしょうか。子育てが始まった当初は、完璧なママをめざして自分で自分の首を絞めてしまい、自己嫌悪に陥ったことがありました。子どもを愛するからこそ、子どもにとって何がいいんだろうって考えすぎて神経質になってしまって。その結果いっぱいいっぱいになって、結局、子どもや自分にあたってしまったり、家族の空気が悪くなることがありました。
子育ては思い通りに行かないことばかりですよね。外出前にオムツ替えが発生したりグズッたりして予定した時間通りには動けないし、トラブルだらけの毎日です。
ーー「完璧な子育てをしたい」という考えから、自然に変化していったのですか?
宮崎 二度目の離婚をしたあと、就職活動をしたのですが、当時はまだ日本語も拙かったうえ、元タレントで職務経験もなく、ハナちゃんを妊娠中という状況だったので、どこも雇ってくれなくて。それでも生活費を稼がないといけないので、自分で起業をしました。
資金的に余裕もなく、経理も何もかも全部自分でやっていた慌ただしい時期に、自分の体調不良も重なったのですが、子どもたちに対して「良いママでいなきゃ」と思い詰めてしまい、パンクしそうになりました。そのときに一種の諦めというか、「完璧じゃなくてもいいや!」と思えて……。
完璧を求めるのをやめて、ハッピーでいるためにどうするかを考えるようにしたんです。子どもたちにも「ちゃんとやろうね」ではなく「ベストを尽くそう、ハッピーでいよう」と伝えることを大事にしています。
ーー仕事に家庭にと忙しい中では、誰かに頼ることも必要ですよね。
宮崎 そうですね。仕事が忙しくなるにつれ、家庭との両立はどうしても難しくなります。家族の生活を回すために家事を外注することは、全然悪いことじゃないと思っています。
家庭の運営って、会社経営と同じだと思うんです。誰が保育園や習い事の送迎をするのか、どう役割分担して毎日の生活をまわしていくか、っていうスケジュール管理の面でも、たくさんの調整が必要です。そう考えると、得意なことは得意な人がやればいいんじゃないかな、と。会社では普通、経理担当、営業担当、企画担当……と仕事を分担するのと一緒で、家のメンテナンスやお掃除は週に1回プロにお願いするとか。
家事代行をお願いするとそこにコストがかかるけれど、それによって生まれた時間で何ができるか、ほかの生産性がどのくらい上がるかを考えながら線引きをしています。
ーー夫婦で海外へ行くお仕事などもあって、お子さんたちを連れて行けない場合はどうされていますか?
宮崎 以前からお世話になっているシッターさんがいるので、夫婦とも外出するときにはその方に子どもたちをお願いしています。子どもたちもその方に慣れていますし、普段から親子別室で眠る習慣がついているので、私たちがいない夜でも泣いたりせず「いってらっしゃーい」とアッサリしています(笑)。でも、私たちはできるかぎり子どもたちと過ごせるように努力していますし、子どもたちと一緒に過ごす時間は全力で向き合って楽しんでいます。
宮崎麗果さん
1988年生まれ。芸能界を経て、31歳で起業。美容関連のサービスや商品の事業コンサルを手掛ける。その後、化粧品のOEMメーカーと美容及び再生医療の原料卸会社Elevateを立ち上げ、夫の啓司さんとシェアコスメブランド「GENiS」をローンチ。また、植物療法を軸に温活、ピラティス、整体、エステの複合ウェルネス施設「Vitolabo」をオープンするなど、事業展開は多岐にわたり、年商は25億円にのぼる。著書に『実現者(マニフェスター)私「やべー女ですが」』(講談社)。
Instagram @reikamarianna
YouTube れいちゃんねる/宮崎麗果
(撮影:尾藤能暢 取材・文:早川奈緒子)