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2冠のC大阪、水沼宏太のピッチ内外での貢献。完全移籍で理想の仲間とさらなる飛躍へ

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2018シーズンからセレッソ大阪に完全移籍することになった水沼宏太【写真:Getty Images】

2018シーズンからセレッソ大阪に完全移籍することになった水沼宏太【写真:Getty Images】

元日の天皇杯決勝で逆転ゴールを決めて、セレッソ大阪にYBCルヴァンカップとの二冠をもたらしたMF水沼宏太(27)が完全移籍に移行することが11日に決まった。FC東京から期限付き移籍で加入した昨シーズン。無尽蔵のスタミナと泥臭い魂を感じさせる献身的なプレーで、アカデミー育ちでスマートな選手たちが多いセレッソを内側から変えた立役者は、引き続き指揮を執る恩師ユン・ジョンファン監督のもと、巡り会えた理想のチームでプロ11年目のシーズンに臨む。(取材・文:藤江直人)

期限付き移籍の1年で築き上げた居場所

 元日の天皇杯決勝で逆転ゴールを決めて、セレッソ大阪にYBCルヴァンカップとの二冠をもたらしたMF水沼宏太(27)が完全移籍に移行することが11日に決まった。FC東京から期限付き移籍で加入した昨シーズン。無尽蔵のスタミナと泥臭い魂を感じさせる献身的なプレーで、アカデミー育ちでスマートな選手たちが多いセレッソを内側から変えた立役者は、引き続き指揮を執る恩師ユン・ジョンファン監督のもと、巡り会えた理想のチームでプロ11年目のシーズンに臨む。(取材・文:藤江直人)

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 歓喜の天皇杯戴冠から10日。新チームの始動を15日に控え、つかの間のオフで2018シーズンへ向けて充電しているセレッソ大阪に吉報が届いた。

 元日に埼玉スタジアムで行われた横浜F・マリノスとの天皇杯決勝で、1点ビハインドの後半に同点ゴールを演出し、突入した延長戦では決勝ゴールを決めたMF水沼宏太の完全移籍による加入。クラブの公式ホームページには、喜びにあふれる水沼のコメントが掲載された。

「セレッソ大阪に関わる全ての皆さん。この度、完全移籍でセレッソの仲間に加えていただけることになりました水沼宏太です。昨シーズンは皆さんに温かく迎え入れていただき、大好きな仲間にも巡り合うことができた本当に素晴らしいシーズンでした。感謝の気持ちを忘れず、サッカーと真摯に向き合い、また新たな目標に向かって全力で闘いたいと思います! 笑顔溢れるシーズンになるよう、一緒に闘いましょう!」

 FC東京から期限付き移籍でセレッソに加入した昨シーズン。時間の経過とともに、3年ぶりにJ1の舞台へ帰ってきたチームのなかで水沼は異彩を放ち、揺るぎない居場所を築きあげた。

 労をまったく惜しまない豊富な運動量、チームのために尽くす献身的な姿勢、そしてチームメイトたちを厭うことなく叱咤激励するリーダーシップ。マリノスの下部組織時代に身につけた高いテクニックを加えたすべてが、アカデミー出身選手が多く、ときには「仲良し集団」と揶揄されることもあったセレッソに鮮やかにマッチした。

 たとえば、セレッソにとして悲願の初タイトルを獲得した昨年11月のYBCルヴァンカップ決勝。すでにスタミナも使い果たしているはずの後半アディショナルタイムに、それでも自陣から長い距離を走破。MFソウザのゴールをアシストし、川崎フロンターレにとどめを刺した。

 そして、セレッソとして初めて、前身のヤンマーディーゼルサッカー部時代を含めれば43年ぶりとなる天皇杯制覇に貢献した獅子奮迅の活躍ぶり。セレッソの玉田稔代表取締役社長は試合後に、水沼の去就に対してこんな言葉を残していた。

「もちろん完全移籍の方向で話はしています。セレッソの選手はみんな大人しかったから、上手く合ったといいますか、鼓舞してくれたところで大きく変えてくれたと思います。率先して走りますしね」

自分を必要としてくれるところはどこか

 そして、父親で元日本代表MFの貴史氏に続き、Jリーグが設立された1991年11月以降では初めて親子二代にわたって天皇杯を制し、決勝戦でともにゴールを決めるなど、四半世紀の時空を超えて競演した水沼も、慎重に言葉を選びながらもセレッソへの熱い思いを残していた。

「自分が生かされるところというか、自分を必要としてくれるところを落ち着いて考えたい。でも、選手生活のなかでこうやってタイトルを取れる経験はなかなかないことなので、またみんなで喜ばれる場に行くためにも、一番いい決断をしたい」

 前身の日産自動車サッカー部時代からマリノスひと筋でプレーした貴史氏とは対照的に、出場機会を求めて移籍を繰り返した。ジュニアユースから所属してきたマリノスから栃木SCへ移ったのはプロ3年目だった2010年の夏。J2の舞台で1年半の間に50試合に出場した過程で、右サイドからのクロッサーという特徴を明確にさせた。

 2012シーズンに期限付き移籍し、2013シーズンから完全移籍に切り替えたJ1のサガン鳥栖では4年間で124試合に出場するなど、心技体のすべてで充実した時間をすごした。FW豊田陽平(現蔚山現代FC)とのホットラインは相手チームの脅威になり、ゲームキャプテンを任された試合もあった。

 さらなるステップアップを望んで2016シーズンに移籍したFC東京で、しかし、大きな挫折を味わわされた。序盤戦からなかなか試合に絡めず、U‐17日本代表時代に指導を受けた城福浩監督(現サンフレッチェ広島監督)が解任された夏場以降は、さらに出場機会が激減した。

 最終的にはわずか17試合の出場に終わり、捲土重来を期したオフに届いたのが、セレッソからの期限付き移籍のオファーだった。水沼は迷うことなく、4度目の移籍を決断する。

シーズン開幕前に設けられたユン監督との話し合いの場

「個人的にすごく悔しい思いをして、このままじゃ終われないと思っていた。もう一度輝くために、もう一度自分がやりたいことをピッチで表現するためにセレッソに来ました」

 そして、運命の糸がまじわるかのように、大阪の地で再会が待っていた。サガンに移籍した当時の指揮官であり、それから2年半、開幕前のキャンプでは3部練習も辞さない厳しい指導でさらに鍛えあげてくれたユン・ジョンファン氏がセレッソの新監督に就任した。シーズンの始動を前にして、ユン監督は水沼と話し合いの場を設けている。

「ユンさんがセレッソでやりたいことだけでなく、いままでのセレッソの緩い感じもみんなに伝える役になってほしいと言われました。ユンさんがやりたいことは何となくわかるし、それをチームとしてピッチで表現できるように、みんなに声をかけていくことが僕に与えられた使命だと思いました」

 ある意味でいままでの歴史を壊す指導をするユン監督に対して、既存の選手たちが戸惑い、なかには反発する選手も出てくるかもしれない。セレッソが空中分解を起こす前に、自身のやり方や厳しさを伝える役割を託された水沼は、年齢の近いMF山口蛍やMF清武弘嗣らと、練習後に食事などに繰り出しては話し合いの場を設けてきた。

「あいつらは真面目で、いつも前向きに、ユンさんが意図することをどうにかチームに還元させようと言っていた。ホタル(山口)やキヨ(清武)、そして自分を含めて、いろいろな人に声をかけられる選手がセレッソにはいる。監督と選手の間に変な溝ができたらチームは強くならないと思うけど、たとえ溝ができたとしても深くならなければ絶対に大丈夫だと僕は信じていました」

「水沼がいたからだと言っても過言ではない」(ユン監督)

 シーズン序盤は2度におよぶけがで戦線離脱を余儀なくされながら、それでもチームのためにピッチの外でも奔走。夏場からはピッチ上で必要不可欠な存在となった水沼に、ユン監督も感謝の思いを抱いていた。天皇杯制覇後の監督会見では、こんな言葉を残している。

「この1年間、順調だったのは、水沼がいたからだと言っても過言ではない。私の考えを選手たちに上手く伝えて、サッカーのスタイルも含めて、いろいろな面で私にはできない仕事を、私からは見えないところでよくやってくれたからだ。キャプテンでも副キャプテンでもないが、このチームで何かを成し遂げないといけないという気持ちがあったからだと思う」

 もっとも、たとえ監督がユン氏でなかったとしても、水沼は自分の背中を見せる行動を取っていたはずだ。マリノスから栃木、サガン、そしてFC東京と渡り歩いてきたサッカー人生で、自分なりにひとつの哲学を抱くようになった。

「上手い選手がいて走れたらそれは強いと、どのチームにいても思ってきた」

 ピッチ上でちょっとでも弛緩した雰囲気、集中力を切らせた様子を察知したときには、形相を鬼のそれに変えて大声を浴びせた。大量の汗とともに水分が失われる高温多湿の夏場のある試合後には、水沼からこんな言葉を聞いたことがある。

「夏の暑い試合中に大声を出すと、本当に倒れそうになるんですよ。ちょっと気をつけないといけないんですけど、声を出すということ自体はまったく苦にならないので」

 ただ、セレッソはいままで所属チームとは大きく異なった。アカデミーから一貫してテクニックを磨き、スマートな選手たちが多い一方で、水沼をして「ちゃんとやろうとなったときに、しっかりできる選手たちがそろっている」と言わしめるナニクソ魂も脈打っていた。だからこそ、一見して異質に映る水沼もスムーズに溶け込んだ。

「ある程度実績のある選手、プライドのある選手が多いなかで、自分が助けられることはあるのかと考えたときに、まず自分が体現することが一番大事かなと。みんなのように華麗なプレーや上手いプレーができるわけじゃないけれども、何かしらみんなに伝えられることは絶対にあると」

10年目で巡り会えた理想とも言えるチームと仲間たち

 上手いだけでは満足せず、遠回りを覚悟のうえで、泥臭ささや献身性、最後まであきらめない執念を上乗せしてきたサッカー人生が、セレッソで合致したと表現すればいいだろうか。10年目で理想とも言えるチームと仲間たちに巡り会えた水沼が、完全移籍に切り替えたのは必然の流れでもあった。

「上手い選手たちが周りに大勢いると、技術の部分でも成長できる、と実感できたシーズンだった。初タイトルから二冠目を取れる場に関われたことは嬉しいし、少なからず貢献できたことは幸せなことですけど、来シーズン以降こそがセレッソの課題だと思うので。マリノス戦でも逆転できたことは間違いなく成長できた部分だけど、先制されたことは課題だし、ひとつ上のレベルにいくためには、そういうところを疎かにしてはいけないと思っています」

 来たる2018シーズンへ向けて、去就が決まっていないにもかかわらず、水沼は天皇杯決勝後に熱い思いを残していた。完全移籍であらためてセレッソの一員になったいま、初優勝を目指すJ1、ともに連覇を目指すYBCルヴァンカップと天皇杯、そして未知の舞台となるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を含めた次なる戦いへ、真っ赤に燃える闘志をたぎらせているはずだ。

(取材・文:藤江直人)

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