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【英国人の視点】Jリーグはプレミアに憧れるべからず!? 監督と審判、年末年始の時代遅れな2大茶番劇

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ジョゼ・モウリーニョ監督が試合中に第4審判から諌められる姿はしばしば見られる【写真:Getty Images】

ジョゼ・モウリーニョ監督が試合中に第4審判から諌められる姿はしばしば見られる【写真:Getty Images】

Jリーグはオフシーズンだが、欧州ではシーズン中盤の重要な時期を迎えている。しばしば日本から憧れの対象として見られるイングランドのプレミアリーグだが、もはや時代遅れと言わざるをえない部分もある。ピッチ外でJリーグが見習ってはいけない「茶番」の正体とは…。(取材・文:ショーン・キャロル)

プレミアリーグで繰り広げられるナンセンスな茶番劇

 Jリーグはオフシーズンだが、欧州ではシーズン中盤の重要な時期を迎えている。しばしば日本から憧れの対象として見られるイングランドのプレミアリーグだが、もはや時代遅れと言わざるをえない部分もある。ピッチ外でJリーグが見習ってはいけない「茶番」の正体とは…。(取材・文:ショーン・キャロル)

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 日本のサッカーでも、時にはピッチから離れた部分で盛り上がることができれば素晴らしい。監督たちや選手たちが試合前後のインタビューで何らかの感情を込めた発言をして、それが話題になるといったようなことだ。

 だが日本の監督たちは微妙な判定について、さらには明らかに間違っていた判定についても、頑なに論じることを拒否する。それがJリーグを退屈に感じさせてしまうこともある。行き過ぎてしまうことを恐れて論争を避けたがるメディアにも責任の一端があると言うべきだろう。

 それでもクリスマスから新年にかけて英国に帰郷して2週間を過ごしてみると、プレミアリーグで繰り広げられるナンセンスな茶番劇に比べれば、Jリーグのやり方の方が望ましいと認めざるを得ない。

 自分のチームが勝利を逃したことについて審判を非難する者が出てこない日は1日たりとも存在しない。その先頭に立つのはやはりジョゼ・モウリーニョだ。マンチェスター・ユナイテッドがレスター・シティ、バーンリー、サウサンプトンとの3連続ドローで勝ち点3しか獲得できなかったことから目を逸らさせようとしているかのようだった。

「PKだった。レスター戦のマーカス・ラッシュフォードも、マンチェスター・シティ戦でのアンデル・エレーラもそうだった」と54歳の指揮官は、12月30日のサウサンプトン戦を終えたあと話していた。オールド・トラフォードで0-0のドローに終わったこの試合では、32分に吉田麻也がエリア内でボールを腕で扱ったように見えた場面があった。

「欧州で最も有望な若手審判の1人だったが、我々にとって不利となるような非常に良くない判定があった。ジョナサン・モスも、マイケル・オリバーも、クレイグ・ポーソンも優れた主審だ。この数試合での主審のパフォーマンスは良かったが、我々は不運な判定の犠牲となってしまった」

審判批判で自らへの批判をかわそうとする者たち

 不満を審判へのお世辞と混ぜて中和することで規律違反の処分を回避しようとしたモウリーニョだが、自らの責任を否定して批判対象を他者へ移そうとする意図に変わりはなかった。「審判は悪くはなかったが、我々が勝てなかったのは(自分ではなく)審判のミスだった」と言っているのと同じことだ。

 モウリーニョの宿敵アーセン・ヴェンゲルは、より直接的な形で審判たちを批判したことで、3試合のベンチ入り禁止と罰金4万ポンドの処分を受けてしまった。

 アーセナルは大晦日の試合でウェストブロムウィッチと対戦し、89分にジェイ・ロドリゲスにPKを決められて1-1のドローに終わった。指揮官はマイク・ディーン主審が疑わしい判定でPKを取ったことに腹を立て、「茶番劇」との表現を用いつつ、比較対象として吉田のプレーにも言及していた。

「(この日のPKより)あちら(吉田のプレー)の方がはるかにPKだった。同じルールブックが使われてはいないようだ」とヴェンゲルは、カラム・チェンバースが受けた判定について述べている。

 フランス人指揮官はさらに、毎シーズンの開始前に審判団とクラブによる説明会が行われているにもかかわらず、イングランドの審判の質は2001年のプロ化以降も改善されていないと訴えた。

「審判たちは、我々の練習場を訪問する手間を省いて家にいた方が良さそうだ。彼らは自分たちで言ったことを全く守ろうとしないからだ」とヴェンゲルは明らかに苛立った様子で語った。「ハンドについて明確な指導をしてくれても、いつも(基準が)シーズン中に変わってしまう。彼らはテレビを見て、『ああ、これでPKを取ったのか。次回は私もそうしようか』と言っているに違いない。明確な方針が必要だ」

もはや時代遅れ。現代サッカーのスピードに取り残されたのは…

 ヴェンゲルの不満はPKの判定だけに収まらない。試合全体のマネジメントに関しても批判を繰り出した。

「GKが前半5分から時間稼ぎを始めてしまい、私は第4審判に話をすることがある。『サッカーを観るために高い金額を払っているファンがいる。ピッチ上でサッカーをさせる責任は君たちにある』と。我々と同じように、審判たちも試合に奉仕するべきだ。彼らがスターになる必要はない」

「2018年にもなって、審判が選手を呼びつけて1分や1分半も話をするのはもはや適切なことではない。主審が選手に『ちゃんとしなければ罰するぞ』などと言うのは1950年代の話だ。時間を無駄にするのはやめようではないか。そんなものは現代社会のリズムに合わない。望まれているのは機敏で迅速なアクションだ。審判はそれを実現するよう努めなければならない。我々は暗黒時代に生きているのではない」

「心理戦」がプレミアリーグの名物となって久しい。その戦術の熟練者であるモウリーニョとヴェンゲルの2人が、それぞれ異なる審判へのアプローチを通して、今後の試合の重要な場面での判定を自分たちに有利なものにさせたいと望んでいることは明白だ。

 ミスについて議論することが重要であるのは間違いないとしても、その一部について不満を言い続けることはもはや時代遅れとなりつつある。現代のサッカーに取り残されようとしているのは審判たちではなく2人の監督自身なのかもしれない。

(取材・文:ショーン・キャロル)

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