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大迫勇也、芽生えつつあるエースの自覚。ベルギー戦で見せつけたいストライカーの「迫力」

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大迫勇也はベルギー戦でゴールを決めることができるだろうか【写真:Getty Images】

大迫勇也はベルギー戦でゴールを決めることができるだろうか【写真:Getty Images】

日本代表は現地時間14日、ベルギー代表との国際親善試合に臨む。開催国ロシアを除き、欧州最速でW杯出場を決めた強豪だが、豪華な攻撃陣に比べて守備陣の選手層は厚くなく、今回も当落戦上の選手たちが出場してくるとみられる。そこで重要になるのが日本のエースFW大迫勇也がどのような姿勢を見せ、ベルギーの脅威になれるかどうかという点だ。(取材・文:元川悦子【ブルージュ】)

ブラジルに惨敗した日本。選手間で守備の仕方を確認

 日本代表は現地時間14日、ベルギー代表との国際親善試合に臨む。開催国ロシアを除き、欧州最速でW杯出場を決めた強豪だが、豪華な攻撃陣に比べて守備陣の選手層は厚くなく、今回も当落戦上の選手たちが出場してくるとみられる。そこで重要になるのが日本のエースFW大迫勇也がどのような姿勢を見せ、ベルギーの脅威になれるかどうかという点だ。(取材・文:元川悦子【ブルージュ】)

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 2018年ロシアW杯の成否を占うと言われた11月の日本代表2連戦。しかし、10日のブラジル戦はご存知の通り、1-3のスコア以上の惨敗を喫してしまった。「この試合の反省を踏まえて、次は0-0の時間を長くしていかなければいけないと感じている」と守備のけん引役である吉田麻也(サウサンプトン)も強調する。

 そのために、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と選手たちは12日から13日にかけてのミーティングでディスカッションを実施。守備の際、前線からプレッシャーに行く時と引いて守る時のメリハリをどうつけていくかを入念に確認したという。

 原口元気(ヘルタ・ベルリン)が「今日最終確認をして、なかなかいい手ごたえがあった」と言う一方、キャプテン・長谷部誠(フランクフルト)も「選手から『このようにやるのもいいんじゃないか』と意見が出て、練習の中でもコミュニケーションを取りながらやっていた。監督は喜んでいましたね」とチームが前向きな方向に進んでいることを実感したようだ。

 日本の目指すプレッシングがベルギー相手に機能するかどうかは、14日の大一番の大きなテーマ。そこに迷いがある状態では、強豪に勝とうと思っても無理がある。最前線に位置する大迫勇也(ケルン)もブラジル戦まではどこからプレッシングのスイッチを入れていくか不透明な部分があったようだが、今回の話し合いを経て、やるべきことが明確になった様子。「前日練習でみっちり練習したんで、明日は楽しみですよ」と不敵な笑みを浮かべ、自信をのぞかせた。

 いい形でボールさえ奪えれば、大迫にチャンスが巡ってくる回数も増えてくる。ブラジル戦では前線に孤立しがちで、シュートも1〜2本にとどまった不完全燃焼感はもちろん強い。その悔しさをバネに、より強引さを出してゴールに迫っていくと本人は言う。

「僕がまず考えることはやっぱりゴールを取ること。相手との1対1に勝つこと。それが一番なんで、迫力を持ってやりたいですね。今回は相手が3バックなので、逆にスペースが空くかなと。サイドのスペースもそうだし、僕らにとっては攻めやすいと考えてます」と相手とのミスマッチを巧みに突いていく考えだ。

大迫の必死さが勢いもたらすか。ベルギー攻略のカギに

 ベルギーの3バックはレアンドル・デンドンカー(アンデルレヒト)、クリスチャン・カバセレ(ワトフォード)、ヤン・フェルトンゲン(トッテナム)のスタメンが予想されている。3-3のドローに終わった10日のメキシコ戦(ブリュッセル)のローラン・シマン(モントリオール・インパクト)、デドリック・ボヤタ(セルティック)、トーマス・ヴェルメーレン(バルセロナ)の3バックから様変わりするわけだが、今回の組み合わせもそこまで強固な連携があるわけではない。

 全員が身長185cm以上と高さには秀でているものの、敏捷性やスムーズさに欠ける嫌いがあり、そこがまさに日本の突きどころ。ドイツ・ブンデスリーガで屈強なDFと常日頃から対峙している大迫であれば、彼らを背負って時間とスペースを作れるはずだ。

 大迫が時間を作っている間に、浅野拓磨(シュトゥットガルト)や原口らサイドアタッカーが相手アウトサイドの背後を取り、パスを受けるようなコンビネーションが出れば、エースFWが渇望しているゴールにも大きく近づく。今季ケルンでもリーグ戦1得点と物足りなさを覚えている本人にしてみれば、ベルギー戦で浮上のきっかけをつかみたいという切なる思いもあるだろう。

「僕のところでしっかり勝つことができればチャンスも増えてくると思うし、僕もゴールに向かえると思うので、チャンスは広がるんじゃないかと。FWはゴールに向かっていく迫力が一番大事。ペナルティエリアで仕掛けてPKを取るような形でもいい。そういう姿を見せなければ、後ろも勢いづかない。僕らが前で戦うことができれば、チームも勝ちに近づける」と大迫は自らがガムシャラに敵陣に切り込むことで、チーム全体を勇気づけていく覚悟を持っている。

「ここからW杯に向けてつながる試合に」

 背番号15が2017年の国際Aマッチで決めたゴールは、6月のハイチ戦と10月のニュージーランド戦で1点ずつ、合計2点にとどまっている。やはりエースFWとしてこの数字は物足りない。

 代表通算36ゴールの本田、同50ゴールの岡崎慎司(レスター)、同28ゴールの香川真司(ドルトムント)の「ビッグ3」が招集外となっている今、攻撃陣最多の通算7ゴールを誇る大迫勇也は絶対的得点源にならなければいけない。ハリルホジッチ監督からもFWの大黒柱と見なされているからこそ、ゴールという実績を残すことはノルマ。その自覚は誰よりも強いはずだ。

「この試合で今年1年が終わる感じじゃない。ホントにここからW杯に向けてという感じなので、次につながる試合にしたい。しっかりとみんながポジティブに前を向けるように頑張っていきたいです」

 日頃、寡黙な男が珍しく熱い思いを吐露したのも、「自分がやらなければならない」という責任感ゆえだろう。大迫が屈強なFW陣を自ら打開し、得点へと持ち込める力強さを体現できるか否か。日本のベルギー戦勝利、ロシアでの躍進はそこにかかっているといっても過言ではない。

(取材・文:元川悦子【ブルージュ】)

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