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“エリートの呪縛”を解いた宇佐美貴史。W杯で輝くために…手に入れた新たな顔【日本代表当落線上の男たち】

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宇佐美貴史は先月、約1年ぶりに日本代表でプレー。マリ戦には先発出場した【写真:Getty Images】

宇佐美貴史は先月、約1年ぶりに日本代表でプレー。マリ戦には先発出場した【写真:Getty Images】

ロシアワールドカップ本大会まで約2ヶ月。日本代表はメンバー発表前最後の遠征を終えた。その後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の電撃解任もあってチームは岐路に立たされている。サッカー選手であれば誰もが憧れる夢の舞台に立てるかどうか、その当落線上にいる男たちは今、何を思うのか。今回は3月の欧州遠征で約1年ぶりに代表復帰を果たし、所属クラブでも復活を印象づけているFW宇佐美貴史の胸の内に迫った。(取材・文:元川悦子)

独2部移籍で復調。1年ぶりに日本代表でプレーしたが…

 ロシアワールドカップ本大会まで約2ヶ月。日本代表はメンバー発表前最後の遠征を終えた。その後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の電撃解任もあってチームは岐路に立たされている。サッカー選手であれば誰もが憧れる夢の舞台に立てるかどうか、その当落線上にいる男たちは今、何を思うのか。今回は3月の欧州遠征で約1年ぶりに代表復帰を果たし、所属クラブでも復活を印象づけているFW宇佐美貴史の胸の内に迫った。(取材・文:元川悦子)

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「ゼロの状態からロシアへの可能性を少し広げることはできた」と3月27日のウクライナ戦(リエージュ)の後、前向きに語った宇佐美貴史(デュッセルドルフ)。昨年3月のロシアワールドカップアジア最終予選・タイ戦(埼玉)以来、1年ぶりに日本代表に復帰し、マリ戦とウクライナ戦に続けて出場したことは、本人も語る通り、ロシアへ一歩前進と言ったところだろう。

 しかしながら、チャンスを与えられた2試合でゴールに直結する仕事ができなかったのも事実。「結果も出せてないですし、得点を作り出すシーンもなかったし、正直、アピールできたとは全く思ってないです」と自らに厳しい評価も下している。同じポジションでジョーカーとして起用された中島翔哉(ポルティモネンセ)がマリ戦の劇的同点弾などでインパクトを残したのだから、焦燥感はひと際強いはずだ。

 宇佐美がロシアへ行くために残された道は、所属するブンデスリーガ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフでピッチに立ち続け、ゴールやアシストなど明確な結果を積み上げること。それはヴァイッド・ハリルホジッチ監督の電撃解任という現実を突きつけられた今も変わらない。

 出場機会増の重要性を本人も強く認識しているからこそ、今季開幕直前の昨年8月末にブンデスリーガ1部のアウクスブルクからレンタルで2部へ赴く決断をした。バイエルン・ミュンヘン、ホッフェンハイム、アウクスブルクと複数の1部クラブでのプレーを経験した宇佐美にとって、カテゴリーの下がるリーグでのプレーは初めて。

 それでも「ロシアへ行くために出場機会を得ないといけない。そういう気持ちも移籍の背景にありました。頭の上をボールが超えていくサッカーだったアウクスブルクよりも、今はやりたいサッカーに近い。自分のよさを出しやすい環境にあると思う」とポジティブに捉え、積極果敢なチャレンジに打って出た。

 だが、今季のデュッセルドルフは開幕から絶好調で上位をキープしていたこともあり、かつて高原直泰(沖縄SV)をフランクフルト時代に指導したフリームヘルト・フンケル監督も既存のチームをすぐに変えようとはしなかった。前半戦の宇佐美はベンチスタートが多く、ゴールも加入直後の9月10日のウニオン・ベルリン戦と9月23日のザンクトパウリ戦での2つのみ。

「チームが好調な分、監督もメンバーを固めて戦うことが多くて、僕は先発で出られない状態が続いているけど、少しずつ段階を踏んで前進しているのかなと思います」と苦境の続いた昨年10月、彼は冷静に自身を客観視していた。

パフォーマンス向上のための食事とトレーニング改革

 ロシアワールドカップ最終予選後の昨年10月に行われたニュージーランド戦(豊田)とハイチ(横浜)戦、同11月のブラジル戦(リール)とベルギー戦(ブルージュ)も代表に呼ばれず、ロシア行きの可能性はかなり低下したと見られたが、本人は地道な努力を続けていた。「ピッチ内のところではサッカーのみですし、ピッチ外のところでは家族や子供だけ。その2本柱で集中してます」と語り、オフ・ザ・ボールの動きや守備の課題克服に取り組んだ。

 フンケル監督は「宇佐美はある程度のところで満足してしまう傾向がある」と現地メディアに語ったというが、幼い頃からエリート街道を歩んできた天才肌の選手はしばしばそういう状況に陥りがちだ。その問題点を突きつけられた彼は、かつてないほどストイックに自分を追い込もうとしたようだ。

 パフォーマンスを劇的に向上させるためには、まず走れてキレのある体を手に入れなければならない。そこで宇佐美は肉体改造や食生活の改善にも着手。体重を2〜3kg落とし、トレーニングにも工夫を凝らした。

「食生活の面は、冬のオフ期間に一時帰国した時に、食事を摂るタイミングや摂り方をアスリートに教えている先生に話を聞いて学ぶ機会がありました。油ものや消化を邪魔するものは一切摂らないというのがいい感じではまって、体が絞れましたね。

 フィジカル強化もずっと続けていましたけど、2月に10日間ほどトレーナーさんにドイツに来てもらって、体のキレや鋭さを出す練習を積み重ねたんです。『3月の代表2連戦に呼ばれなかったらロシア行きが相当厳しくなる』と考えて、そのタイミングで勝負を賭けました。結果、すごく走れるようになった。以前は後半の頭とかに『足重いな』と感じることは多かったけど、今は全くないし、むしろ終盤にどんどんギアを上げられるような感覚がある」と自信を口にする。

 その象徴が3月11日のデュイスブルク戦で88分に挙げた決勝点。「終盤に強い宇佐美」という新たな顔が見えてきているのだ。

 マリ戦は先発するも60分で退き、ウクライナ戦もラスト3分というタイミングで投入されたため、日本代表の宇佐美が本当に90分間通してダイナミックなランニングを続けられるのか否かは分からなかったが、西野朗新監督もハードワークは確実に要求するはず。以前の宇佐美はジョーカー枠の1人という位置づけだったが、中島が一気に頭角を現し、その枠をさらおうとしているため、宇佐美が生き残ろうと思うなら、先発の座を勝ち取るしかないのだ。

「僕ら攻撃陣は個の打開力を高めないといけない」(宇佐美)

 同じ左FWには無尽蔵の走りで献身的にチームを支えるクラブの同僚・原口元気(デュッセルドルフ)がいるためハードルは高いが、原口に匹敵する守備やデュエルの意識を押し出しつつ、宇佐美らしいフィニッシュの精度を発揮することができれば、希望は見えてくる。

「元気君が1月末に移籍してきたことで、いろんな化学変化が生まれた。2人で一緒にやれることはメリットが大きい」と宇佐美自身も言うように、原口からいい影響を受けていることを認めている。近くにハードワークの見本とも言うべき選手がいるのだから、自分がやらなければならないことは自ずから理解できるはず。この恵まれた環境を最大限活用することも、宇佐美のロシア行きの大きなカギと言っていいだろう。

「僕ら攻撃陣は個の打開力を高めないといけない。そこに尽きると思います。ウクライナ戦の2失点目なんか、相手左サイドのシャルケの選手(エフゲン・コノプリャンカ)が2人をちぎってチャンスを決めている。個で相手をはがしていく選手の重要性を改めて感じました」とウクライナ戦後の宇佐美は神妙な面持ちで話していたが、ハードワークをしたうえで、コノプリャンカのようにドリブルで一気にゴール前まで持ち込む仕事を彼がしてくれれば、日本代表としても万々歳だ。

「宇佐美には特別な才能がある」とハリルホジッチ監督は言い続け、秘蔵っ子として扱ってくれたが、かつてガンバ大阪で重用してくれた恩師・西野監督も同じように才能を高く評価してくれているはず。そんな両指揮官のためにも、彼はこの2ヶ月で劇的な変貌を遂げなければならない。さしあたって、7得点2アシストというデュッセルドルフでの数字を伸ばすことは至上命題。二桁得点は必須と言っていいだろう。

 2月から3月にかけてはクラブで4試合連続ゴールという目覚ましい活躍を見せたものの、代表明けは不発。それでも15日のハイデンハイム戦には左サイドでフル出場し、彼らしい高度な技術が凝縮された今季7ゴール目をゲットした。この一撃は西野監督にもいいアピールになったことだろう。この調子で頼もしい存在になり、ロシアの舞台に立つ宇佐美貴史の姿を見てみたい。

(取材・文:元川悦子)

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