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【U17】日本、フランスの“リスペクト”に屈す。露見した課題、次につながる貴重な90分間

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U-17日本代表はフランスに敗戦。序盤から流れを引き寄せられなかった【写真:Getty Images】

U-17日本代表はフランスに敗戦。序盤から流れを引き寄せられなかった【写真:Getty Images】

U-17日本代表は11日、U-17W杯のグループステージ第2戦でフランスに1-2で敗れた。ピッチの上に現れたのは、スコア以上の実力差ともいうべき、クオリティの違いだった。しかし、ここで立ち止まるわけにはいかない。貴重な1試合を無駄にせず、貪欲に勝利を求めていけるかが日本のこれからを左右する。

序盤から感じたフランスの“リスペクト”

 U-17日本代表は11日、U-17W杯のグループステージ第2戦でフランスに1-2で敗れた。ピッチの上に現れたのは、スコア以上の実力差ともいうべき、クオリティの違いだった。しかし、ここで立ち止まるわけにはいかない。貴重な1試合を無駄にせず、貪欲に勝利を求めていけるかが日本のこれからを左右する。

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 試合開始直後から、かなり厳しい戦いになることは容易に想像できた。結果的にいいところを出させてもらえぬまま、日本はフランスに屈した。

 11日に行われたU-17W杯のグループステージ第2戦、日本はフランスと対戦して1-2で敗戦。初戦のホンジュラス戦に続く連勝を狙ったものの、それは叶わなかった。

 最前線でチャンスを狙っていたFW宮代大聖は「前半立ち上がりからいい入りができなくて、相手のペースに呑まれてしまった」と、苦しい展開を悔やむ。

 4-4-2のフォーメーションで臨んだ日本に対し、フランスは4-1-2-3の形で挑んできた。一昨年、ともにU-15代表だった時代にフランスは日本に親善試合で敗れていた。W杯初戦の後、フランスのFWヤシン・アドリが口にした「一昨年、日本と対戦したことは知っている」という言葉は、試合が終わった今になって、重い意味を持っていたことに気づく。

 彼らは日本をリスペクトし、確実に勝利するための策を講じてきた。

「前半から守備のところがなかなかうまくいかなかった。組織的に守備をする中でコンパクトにすることができず、相手の中盤の選手に自由を与えてしまって、相手にリズムを作らせてしまった」

 センターバックとして出場した小林友希は、序盤から流れの悪さを感じていた。時に声を荒げて味方を動かそうとしたが、フランスはその上をいく組織力と個人能力で日本のゴールに迫ってきた。

 フランス戦前日、小林は「前に出てボールを奪う」という意識について話ていた。しかし、ゾーン気味に守っていた日本の守備陣は、相手の巧みなサイドチェンジに引っ張られ、選手同士のスペースを広げられてしまう。

 それによってできたディフェンスラインと中盤の間のスペースに、フランスのインサイドハーフ(特に10番のマクセンス・カケレ)が走り込んでボールを受ける。対応が遅れた日本の選手たちは後手を踏み続け、確実に寄せきれないままシュートまで持ち込まれるシーンは多々あった。

攻守において後手を踏む。課題は重要な糧に

 マークのずれを狡猾に狙い、スペースを的確なタイミングで使われ、日本のディフェンスが追いつかなくなったところで生まれたのが、13分のアミン・グイリの先制ゴールだった。

 ヨーロッパ屈指の得点力を誇るフランスの背番号9は、使えるスペースがあると見るや、同じ形で繰り返しゴールを狙ってきた。「スペースを与えないような守備ができれば、もっと相手の特徴を消せたと思う」と小林は振り返るが、なかなかチーム全体のズレを修正できなかった。

 前線で攻撃の機会をうかがっていた宮代は、「最初に失点してしまったのが(敗戦の)大きな要因だった。そこからひっくり返すのも時間がかかりすぎたと自分は思っている」と語る。その通り、ビルドアップの場面でもフランスは明確な狙いを持って対処してきた。

 ホンジュラス戦は日本のダブルボランチにマンマークがついていたため、あえてそこを経由せず、中盤を飛ばしてゲームを作る場面も多くあった。ただ、それはあくまでホンジュラス相手だからであって、フランス戦ではより前で、中盤に攻撃の起点を作っていく意識があった。

 ところがフランスはインサイドハーフの2人が守備でも機転を利かし、日本のボールを外へ外へと追い出していく。結果的に「ボールを持てていたというよりフランスに回させられていた」(宮代)、「つなげてたことはつなげていたんですけど、つなげさせられていた」(奥野)と、選手たちの見解は一致する。つまりフランスの術中にはまっていたということだ。

「自分たちからボールを動かして相手を揺さぶらないと、前半みたいにFWにボールが入らない場面が続いちゃうので、そこは今日大きく出た課題だと思う」と、宮代は語る。彼の言う通り、「どこかでスイッチ切り替えていかないとこういう相手には勝てない」のである。

 後半はテンポを変えたり、より積極的にリスクを負っていったりすることで、幾分か流れは良くなった。それでもやはり、フランスの守備陣は堅い。当然日本の2列目、久保建英や、ホンジュラス戦でハットトリックを達成した中村敬斗といった選手たちにボールが入れば、厳しい寄せで攻撃を寸断しにくる。

コンディションを整え、万全の準備でニューカレドニア戦へ

 悪循環から完全に抜け出せないまま時間だけが過ぎていった。

 試合終了の笛が吹かれると、日本の選手たちは次々ピッチに倒れ込んだ。今大会初先発だった奥野耕平は「こんなに強度の高い試合は初めてで、まだまだだなという自分がたくさん見られた」と、反省を口にする。

 とはいえ決勝トーナメント進出への大きな希望が残っている。森山佳郎監督は「僕らは全く悲観的に捉えていない。ノックアウトステージに向けたいいレッスンだった」と、記者会見でポジティブに試合を振り返った。

 次につながるゲームだったことは間違いない。複数のポジションでプレーしたDF菅原由勢も「勝負の世界なので負けたことは本当に悔しいです。結果だけ見れば負けましたけど、内容から得るものは絶対ある」と、すでに気持ちを14日のニューカレドニア戦に切り替えていた。

 決勝トーナメントへ進めば、フランスよりもヨーロッパで結果を残し、かつよりフィジカルの強さが際立つイングランドや、日本が昨年のAFC U-16選手権で敗れているイラク、その他にもブラジルやスペインなど、各大陸の強豪と対戦することになる。その前にフランスから明確な課題を突きつけられたことは、ポジティブに捉えるべきだろう。わずかながら、修正する時間は残されている。

 まずは14日のニューカレドニア戦。「正直チームの選手全員が初めての経験」(菅原)という、コルカタへの飛行機移動も含めた中2日での試合となる。練習の機会は前日の一度のみ。相手は大量失点で2連敗しているが、気を緩めることなく、限られた時間の中でも徹底的にフランス戦で露呈した課題に向き合い、少しでも成長した姿を見せて欲しいところだ。

(取材・文:舩木渉【グワハティ】)

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